「ねぇ、お母さん。いつ、言うの?」


「お姉ちゃんから言ってよ」


「やだよー、理人が

ショックで倒れちゃうかもしれないじゃん」


「そうね…、あら、また写真眺めてるわ」


「お母さん、あたし言えないよー

大好きな初恋の大夢ちゃんが男の子だったなんてさぁ」






やっと、やっと!会えるんだ!

大好きな大夢ちゃんに!

お父さんの海外赴任が終わって

約10年振りに日本に戻って来た。

1日も忘れたことなんて無い…


ボロボロになった写真をそっと撫でた


宝物の大夢ちゃんとのツーショット写真。

王子の格好した俺とピンクのドレスにティアラを

つけたお姫様の大夢ちゃん…

お花と動物が大好きでいつも恥ずかしそうに笑う大夢ちゃんに恋をしてしまった、


必ず、出会って…

もう一度告白するんだ、、


明日から大夢ちゃんと過ごした町から近い高校の2年に転校することが決まった。

もし、同じ高校じゃなくても情報を集めて絶対に会いにいくからつもりだ。

でも…きっと…きっと…

会える予感がするんだ…


清楚で可愛くて、制服の似合う女の子になってるだろう、もしも、覚えてなくても彼氏がいても…

そりゃ、地球滅亡するくらいの衝撃を受けるだろうだけど、俺は絶対にあきらめない!

推して、推して、彼氏になるんじゃ‼︎


そして… 




「お母さん!理人がまた1人で笑ってるし‼︎」


「…明日から大丈夫かしら」


「まぁ、同じ高校の可能性なんてないでしょ」


「お姉ちゃんも明日から学校でしょ!」


明日から波乱の日々が始まった。