二週間前ぐらいだったか、ローマ法王がすでに世界は第三次世界大戦に突入していると発言したという記事があった。法王はわたしは数年前から世界の一部では第三次世界大戦が始まっていると言っていたという。地政学の大学者エマニュエル・トッド氏がやはり世界は第三次世界大戦に突入していると主張しているそうで、すでに日本でも新書の書籍が出版されているという。では第三次世界大戦の対立の構図とは何か?

それは隠されもしない、アメリカ対ロシアらしい。そしてアメリカ側にはNATOがいる。より具体的にはG7がいる。では、ロシア側には誰がいるかというと、中国とインドである。つまり、BRICSの最初の頭文字と最後の文字(ブラジル、南アフリカ)が抜けた国々である。このうちインドははっきりと鮮明にロシア側につくことを避けている場面も見られる。中国の習近平がアジア版NATOを構築していると警戒するクアッド(米・日本・オーストラリア・インド)にインドは一応参加している。つまり、欧米との決定的な対立や溝の深まりは回避しようとしているのも確かだろう。これらの対立に加えて、2015年当時に言われていた図式はモスクワ─北京─テヘラン枢軸国(さらに北朝鮮)というものだった。しかし、さしあたり、ウクライナの戦争がもたらした第三次世界大戦の構図はG7対(B)RIC(S)であろう。即ち先進資本主義国家 対 新興(後進)資本主義国家の図式である。そうすると、この図式はとりもなおさず、第二次世界大戦の構図そのものであり、その延長線上にあると言える。しかし、違う点もある。それは現代が核の時代であることと、先進国に於ける環境問題の先鋭化である。もうひとつは、ロシアと中国が共産国であり、共産主義革命=テクノロジーから実体空虚になった「ツアーリ」(帝政)に政体が反動形成されているという点である。ただし、これはそれらの特有の問題があるにせよ、基本的には第二次世界大戦の一方の当事者が取った態度と殆ど同じである。だから、先の大戦との違いはやはり進歩した科学技術の問題であるが、テレ東「都市伝説」曰く、人類はトランスヒューマニズムに脱皮するそうで、アメリカの作家トマス・ピンチョンが問題にし、人類の境界線上に置いたのも、そのサイボーグの問題だった(犬や猫にはその管理がすでに始まっている)。どうなることやら。

    …メルケル前首相も日本の大学での講演で言っていたが、大脳の機能の一部をチップが代理するということになったら、それこそ「わたし」というアイデンティティーの問題はどうなるのだろうか。賛成するつもりはないが、多勢に無勢かも知れないから今から覚悟だけはしておかなければならない。


(29日)第三次世界大戦を話題にしてしまったから、ここで突然、自分の過去の犯罪かも知れない行動を告白させていただく。実はおれは、2015年の夏に二週間近く、16年夏に五日間、〈声〉に言われて「ナンパの行」というのをしていた。総計でもしかすると二千人(ひょっとしたら三千人)に声をかけた。15年の夏というのは精神科に入院する直前である。手当たり次第、はっきりと自分のタイプではない女性にまで声をかけ、また声をかけた中には未成年者も含まれていた。〈声〉にそれが生命の原則と言われたのだ。刑法上、当人が師匠格と解釈している〈声〉に言われての行動だった、ということが通るか、通らないか、ぼくにはわからない。ただし、結果はただのひとりも成功しなかったので、やったこととしては三千人近い女性たちに誘いの声をかけまくっただけだ。しかし、未成年者も含まれていたから、未成年者略取未遂ということになるかも知れない。過去のこととは言え、やったことは事実なので、精査の上、罪であれば服します。


(30日)カルトなんだな? おれのとった行動、カルトということになるんだな? それでいいんだな?


(18時39分)実のところ、男が本当に恐れているものはなにか、ということでもある。ナンパだから、基本的には好みの娘コに声をかけるわけだが、三千人も声をかければ、なかにはタイプの娘コがいる。どころか、どタイプの女の子がいた。すると、一回目に声をかけた時には、家族といっしょに来ているとのお答え。それでは仕方がないので、おれはほかを当たったが、二、三人声をかけ、フラれて元の化粧品売り場に戻って来てみると、おなじ女の子がまだいたのである。彼女を再び目の当たりにして、諦めきれなくなったおれは、きみ、本当にひとりじゃないの?と彼女に声をかけた。そうしたら、その女の子はすぐ側のベンチを指さしたのだ。そこには彼女の父親がいた(たぶん、当時のおれより若かったか、或いは同じぐらい)。おれが急いで退散したのは言うまでもない。


(1日)─


(16時11分)─


(21時51分)変な話やな。


(3日12時09分)今朝は早朝の四時に便所に目が醒めてしまった。そうしたら、部屋のガラス戸が開けてあったが、近くのウグイスが遠くにいるウグイスと鳴き合いをしている。その声がエコーがかかっているみたいで妙な具合なのだ。雨はまだ降っておらず、曇り空だったのだろうが、薄明という感じがして、ウグイスの声に自然と幽玄という言葉が頭に浮かんだ。異次元に入り込んだみたいな不思議な感じだった。