第3回大田区子ども・子育て会議傍聴記(後半) | 大田区子ども・子育て会議応援団のブログ

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 次に、「(2)各委員からの意見」に移ります。各委員5分の持ち時間で、順番に意見を述べていきました。

 (※各委員の発言は、筆者(生駒)が傍聴席で各委員の発言を聴きながら、私が「要旨」と感じたものをメモし、そのメモを元に再構成したものです。そのため、各委員の発言の「要旨」を必ずしも適切に表現していない可能性があります。事務局から正式な議事録が公表されるまでの参考程度にお読みいただければ幸いです。)

【塩委員】
「大田区で子育て中のお母さんは、適度に働いて、小学校入学で少し子育てが落ち着いてから仕事を増やそうと考えている方が多いということが(ニーズ調査から)読み取れる。」
「量ばかりでなく、質を重視している方が多い。」
「地域ごとのニーズに合わせた施策が必要である。」
「学校を卒業後に就職した施設で、すぐに施設長になる学生(卒業生)がいる。そのような状況があるために、現場で心身のバランスを崩す学生(卒業生)も少なくない。現場の質(環境)の充実も大切だ。」

【古澤委員】
「全国平均で1/4ほどが保育サービスを利用し、(大田区では1/3ほどが保育サービスを利用しているものの)、0~3歳では家庭で子育てしている方が多い。」
「乳幼児健康診断でのヒアリングの必要性について。」
「保育士の環境改善など、現場のワーカーの処遇改善。」
「ワークライフバランスを知らない方が多いのは残念。意識改革が必要。」

ーー平石委員の挨拶。遅れて参加したため、意見陳述は1番最後に。

【斎藤委員】
「子どもの健康。夫婦で育てる。災害対策。相談業務。」
「私たちの事務所のなかでは、10代で出産する家庭が増えている印象がある。10代や若年層、ひとり親家庭への支援。
出産前や出産後の教育やケアが必要である。」
→【事務局】「若年層への支援の必要性を痛感している。」

【内山委員】
「小児科医から。予防接種事業と乳幼児健診が最も大切。公費化の推進。情報の周知、啓発活動。」
「プレネイタルビジット(出産前小児保健指導)について。」
「予防接種の種類が増えているので、スケジュールの周知が大切。」
「乳児家庭全戸訪問事業の重要性について。」

【田中委員】
「高齢出産が増えている。」
「エジンバラ産後うつ病自己評価表(EPDS)について。」
「助産師・保健師の全戸訪問の重要性について。」
「4ヶ月位までのお母さん方の不安が多い。」
「助産師・保健師の2回目訪問。予算は少ないので、予算の拡充をお願いしたい。」

【鈴木(隆之)委員】
「業界団体や民間企業への働きかけにより、子育て環境の改善に努力してほしい。」

【馬橋委員】
「保育サービスアドバイザーについて。」
「保育環境の量的質的な充実について。」

※「保育サービスアドバイザーの新設について」
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/shien/hoikuservice_advider.html

【加藤委員】
「国の定める最低基準ではなく、基準以上の質を目指したい。」
「災害などで万が一の場合でも、安全安心に子どもたちを守る環境をつくりたい。」

【江尻委員】
「家族や生活様式の多様化に対応して預かり保育を実施してきたが、本来的には子どもの立場から考えたい。ワークライフバランスが大切。」

※「預かり保育、バス所有、満3歳預かり状況一覧」
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/kyouiku/kuyochien/sirituyoutien.files/25azukari2.pdf

【小澤委員】
「ニーズ調査の特に気になった項目について。『相談できる人がいない』というのが少なくない。『たたいてしまう』などは、もっと多いのではないか。」
「子ども達が楽しく遊べる公園。ボール投げやサッカーなどが禁止の公園が多い。」

【河合委員】
「アンケート結果は見て、全体として『健全』な印象を受けた。」
「一時預かりの場所は、大田区全域で展開してほしい。」
「児童館のファミリールームでは、レスパイトにならない。」
「『たたいてしまう』など子育てに対して閉塞感を抱いている方などに対応するために一時預かりの拡充が必要である。」

【鈴木(郁代)委員】
「年齢別でなく、世代を超えて利用できるファミリールームを。」
「私自身も小学生児童保護者用のニーズ調査に回答した。所要時間は20分程度。」
「専業主婦世帯への支援も大切。」
「幼稚園の預かり保育はレスパイトになった。」
「病児保育の拡充について。」

※「一時預かり事業」
https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/shien/azukari.html
※「六郷地域力推進センターが2月3日オープンします(六郷特別出張所等 移転・新設)」
http://www.city.ota.tokyo.jp/oshirase/mokutekibetsu/other/rokugoutiikiryokusuisinnsenta-.html
※「ファミリールーム」
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/shien/azukari.html

【平石委員】
「児童館の子育て講座に出席した。子どもは2歳までは家庭で、お父さんやお母さんと一緒が良いと聞いた。」
「子育て講座の利用環境の改善。出張所などでの開催など。」
「親と一緒にいる時間が大切。子どもと話す時間が少ないのではないか。」
「昔は3世代同居で祖父母などと同居だった。」
「朝、子どもたちが元気がないのが気になる。逆に、学校が終わってからは元気な印象。公園などでは、異年齢の子どもが同一の空間で遊んでいるので、ボール遊びなどは危険もある。」

【高田委員】(事前に提出された意見書を事務局が代読。)
「横浜の保育コンシェルジュ制度を導入してほしい。」
「インターネットで情報が得られるが、それだけでは不安が払拭されない。専門家や経験者と相談できる環境整備を。」
「訪問事業では、支援者と合わなかったのか、育児相談と理解できず、虐待などの発見に重きが置かれているような印象を受けた。質とサービスの向上を期待したい。」
「利用窓口の一本化を。」
「ファミリー・サポートの拡充。」
「待機児童の解消。同時に量と質の担保しながら。」
「病児保育の充実についても検討してほしい。」

※「横浜市 こども青少年局 保育対策課 保育コンシェルジュ」
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/kinkyu/concierge.html
※「ファミリー・サポートおおた」
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/shien/kodomo_katei_shien_c/fami_sappo.html

 以上が、各委員からのご意見でした。委員のみなさんはどなたも活発に発言されていて、メモが追いつかない場面も多々ありました。録音機器の使用が禁止されているため、文脈を掴んで要旨をメモしようと傍聴席で必死でしたが、話し言葉は省略などが多様されるためか、文脈を掴みそこねる場面もあり焦りました。結果、諦めてメモに残せない箇所も少なくありませんでした。

 また、5分の持ち時間では足りない委員も多く、「そろそろ…」と松原会長に促されるかたちで意見表明を終える場面が何度かありました。そのようなわけで、各委員の意見に対して、さらに他の委員が意見を出して議論を深化させるという時間はありませんでした。その点をこそ、個人的には最も期待していただけに残念でした。今後の会議の場で対話がより深まることを切望したいと思います。

 次に、「(3)公聴会開催に伴う意見を述べる機会について」に議論が移りました。
公聴会とは、さまざまな方からヒアリングする場のことです。第4回大田区子ども・子育て会議の場で開催することになりました。
公聴会に招聘する団体として、地域で子育て支援に従事する団体、子育て支援に積極的な事業者(企業)、認証保育所の代表の3団体が事務局から提案されました。
その提案に対して、委員の方から「事業者はどれ位の規模の事業者か?女性の正社員が多い事業者か、あるいはパートの従業員の多い事業者か?」「産業振興課も会議に同席してはどうか?」などの意見が提出されました。

 最後に「(4)その他」として、次回の会議内容などについて、事務局と各委員とで確認がありました。
第4回大田区子ども・子育て会議は、ニーズ調査のクロス集計など詳細な分析について1時間程度、公聴会として仮に3団体なら意見表明45分(15分×3団体)+質疑応答15分で1時間程度を当てることが確認されました。

 第4回大田区子ども・子育て会議は、1月29日(木)19時から21時で、場所は区役所本庁舎11階第5、6委員会室です。
 (※当初は、区役所本庁舎2階201、201会議室が会場でしたが、東京都知事選期日前投票所として使用されるのに伴い会場が変更されました。)

 文責・生駒 友一 〈ota_kodomokosodate@icloud.com〉