おはようございます
みえリハOTのブログ 火曜日を担当しています maki です
先週は、送り手側 ( 病院内で働くもの ) の私と、受け取り手側 ( 在宅で働くもの ) の岩月さんとのコラボ企画をさせていただきました。
認知症や高次脳機能障害をもった患者さんが、退院後にどのような生活をされるのかをイメージすることは容易ではありません。
だからこそ、連携が大事です!!
退院後にどのような生活をしたいのかを考え、それを在宅で担当するスタッフへ申し送り、さらに退院した後の生活をフィードバックしたもらう。
このことの重要性を改めて学んだコラボ企画でした
今日は、引き続き認知症 ( アルツハイマー型認知症 ) の話です。
認知症というと・・・
物忘れをする病気で、さっき言ったことをすぐに忘れてしまう。だから、認知症の人の前では何を言っても大丈夫。
自分が認知症であることを気づいていない
ボーっとしている人には刺激が必要だから、とりあえず人が多いところに連れていったり、TVを見てもらったりしたらいいんじゃない!?
このようなイメージが世間ではまだ一般的なのではないでしょうか??
でも、すべて 誤解 ですね
もちろんアルツハイマー型認知症の中核症状は記憶障害がメインなので、すぐに忘れてしまうのは確かです。
だからと言って、何を言っても良いということはありませんね。
もちろん倫理的な問題もありますが・・・
何を言われたかというエピソードは、海馬を中心に処理されるため、認知症の人が記憶を保持しておくことはできません。
しかし、何か嫌なことを言われたという感情は、扁桃体を中心に処理されるため、残ります。
加齢による物忘れと、認知症による物忘れ ( 記憶障害 ) の違いとして、前者は自覚があり、後者は自覚がないと表現されることがあります。
しかし認知症の人でも、自身の症状を自覚している人はいます。
アルツハイマー病の診断を受けたクリスティーン・ボーデンは、その著書 「 私は誰になっていくの? 」 の中で、次のように言っています。
『 私は取り繕い作戦がとてもうまい。文章が意図と違ってしまいそうな時は、うまくごまかす。 』
取り繕い反応は、認知症の人が自身の中核症状を自覚している証かもしれません。
これは私もこのように思っていた時期があります。
認知症の人の中には発動性が低い人がいます。視覚、聴覚、嗅覚・・・なんとか刺激を入れたいと思いますよね。
またまたクリスティーン・ボーデンのことばを借ります。
彼女は友人とレストランへ行った時のことを次のように書いています。 『 すばらしい友達、おいしい食事、楽しい会話、すてきな音楽 ― 私は、その夜を本当に楽しむはずだった。しかし、そうはならなかった。音が遠のいていき、顔に焦点が合わなくなって、みんなが話していることに段々集中できなくなってきたことに気づいた。 』
彼女には、刺激が多すぎたのでしょう。
脳の中で処理できる情報量は人それぞれです。
私たちは、処理できる情報量を評価し、その人に合った適切な量の刺激をいれなければならないと思います。
東京でオリンピックが開催される2020年には、300万人近くになると言われている認知症。
他人事ではありませんね
最後までお読みいただき、ありがとうございました
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