名横綱千代の富士がなくなった。 俺は北の湖ファンだったから、現役時代は憎たらしい存在だった。 でも「享年61歳」と聞くと非常にやるせない気持ちになった。朝潮も柏戸も北の湖も皆いない。 相撲取りは短命すぎる!日本の平均余命って相撲取り以外の人を言うんだ!
相撲は身長も体重も大きい方が有利だ。だから可能な限り食べては寝、食べては寝、という毎日で体重を増やそうとする。 初代貴ノ花もそれで体を壊した。 多くの相撲取りは糖尿病に苦しみ、引退後若くして なくなるのだ。 千代の富士は珍しく「アスリートタイプ」だから相撲取りの「運命」から逃れられるはずと思っていたが、「すい臓がん」、、、糖尿病や大酒飲みがなりやすい病気と聞いた。彼も現役時代無理をしていたのかも知れない。
勿論お相撲さんは激しい稽古で知られているが、基本は有酸素運動ではない。さらに限界まで太ろうとする。おまけにひいき筋いわゆる「タニマチ」とのお付き合いで多量の飲酒が日常茶飯事だ。糖尿病、肝炎、腎臓炎、血行障害、心筋梗塞、脳梗塞、、、、考えられる病気のオンパレードだ。
現代の力士は引退後必死に体重を減らしてこういった病気の危険を避けようと頑張っている。2代目横綱貴乃花の異常にみえる減量もその現れだと思う。 ただ急激なダイエットで逆に体を壊す心配も起こっている。
俺は小さい頃相撲が大好きで、見るだけでなく休み時間は時間を惜しんで相撲を取った。;体育の時間は相撲の練習があり、豪雪地帯の冬屋外でやるスポーツといえばラグビーと相撲だった。 高校の同級会をすると決まってズボンのベルト止めの話が出る。俺が連日相撲に誘うものだから同級生のベルト止めが切れて毎晩みんなの母親につくろってもらったらしい。 それはごめん!
今ときどきTVで相撲を見るが昔のあの「興奮」はない。上位力士はモンゴルをはじめとする外国人力士だ。昔確かにハワイ出身の外人力士がいたが、 日本人のライバル力士がいた。今は外国人同士が競うばかりで「強ければいい」、「勝てばいいんだろう」式で味もそっけもない。 また問題視される行動があったとしても彼ら抜きでの興業は難しいのが実情だから強いことも言えず目をつぶってしまう。
こんなことを続けていては俺だけでなく皆も又相撲から遠ざかってしまうだろう。
青少年の学校、野外スポーツとして授業も含めて広く国民スポーツとして相撲の普及を再度図るべきと思う。また少年時代からスポーツの「英才教育」に相撲を加え、日本人相撲取りの発掘、育成を始めるべきだ。 相撲の後援活動も多くのファンが参加する開かれた大きな活動に持って行く努力を続けて欲しい。
相撲は柔道や剣道や他の古武道と並ぶ日本の国技であり、また誇るべき文化だと思う。
だから相撲は日本相撲協会だけのものでなく日本国民のものでもあるはず。
黙祷! 千代の富士! 相撲の黄金時代見せてくれてありがとう!
いつの日か、立派な日本人横綱が生まれることを願う。
いや、俺たち日本国民、力を合わせ日本人大横綱を育てようではないか!