初めての先生との稽古後は、道場の隣の寮でのサイン会を行った後は、出席した道場生が寮によばれ、ビデオの鑑賞会が始まった。

 

初めてあがる寮に、少し緊張して、すこし誇らしい気持ちだったのを忘れません。

そして『ザ・ソウルファイター』として発売される長田先輩のタイでのラクチャート・ソーパサドポンとのラジャスタンでの一戦のビデオの鑑賞会が始まりました。

シャワーを浴びて、寮にやってきた先生は、

長田先輩が

『卒業旅行の観光気分だった』

『相手を甘く見ていた』

『砂浜で、貝で足の裏を大きく切った』

『試合が決まり、プロモーターの要請で長田がデモンストレーションをやると、相手がビビッて急に相手が代わり、チャンピオンのラクチャートになった。』

などの話があってからビデオの再生が始まった。

 

途中、相手のミドルをキャッチした長田先輩がラクチャートを右ストレートでこかすシーンで

『ダウンだよ。このダウンをレフリーが取らなかったことでペースが狂った。』

試合後は

『タイの熱さは本当に酷くて、あの中で戦った長田は本当に凄い。』

『あの気候にやられた。』

『日本か、あるいはタイの気候になれてからやれば長田が勝つ』

そんな話を先生はしていました。

 

そして・・・

今度はこちらのルールである『北斗旗無差別にラクチャートを呼ぶ』

そんな話を先生はしました。

 

先生の言葉が少し言い訳がましく感じ、しかしそんな状況でも言い訳も言わずにムエタイのチャンピオンに相手のルールで善戦した長田先輩が、同じ道場の先輩として誇らしく感じ、そんな存在に自分もならねばと、気が引き締まったのを覚えています。

次回・・・峯岸先輩、北斗旗へ・・・軽重量級初代王者誕生の巻~