【4日目】3月30日水曜日

昼過ぎ起きて、夕方までホテルで、だらだらと。

寝ては起き、起きては寝て…。
カーテンを閉めると、当然光は入ってこないので、真っ暗。
惰眠をむさぼるとはこのことか。

とにかく今日は、6時から「活カニの花咲」だ。
体調万全で臨まなければならぬ。
数年前と同じ轍は踏んではならぬ。←後述。
そういう思いが、この日のいっさいのムダな動きを封じていたのかも知れない。
下手に動けば、腹が減る。
腹が減ったら、スイッチが入ってしまったら…。


4時頃準備して、狸小路あたりをぶーらぶら。

 

 

MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店で、この日発売の「人生を危険にさらせ!」(須藤凛々花著)を探すも見当たらず、検索機で哲学書コーナーで在庫なしと出たので諦めた。
が、近くの文教堂札幌大通駅店のアイドル本コーナーであっさり見つかる。

その足で、宮越屋珈琲ホールステアーズ・エスプレッソバーGIGに。
毎回、この店を時間つぶしに使う。
場所がいい。
珈琲が美味い。
内装の雰囲気がいい。
客層がいい。


本日のコーヒー810円、ブラジルを飲みながらりりぽん著作を。

 

6時から活カニの花咲。
ひさしぶりの花咲。
5年ぶりか?
移転してからは初めて。
すごい、さすがにすごい。
しかし、高過ぎる。
もう我々庶民には分不相応な店ではないかなとさびしく思った。

(追記)鮑の地獄焼を我慢したら、まだまだ行けるぞっ!と気持ちを新たにしております。

 

ちょうどこの時期は、本タラバよりアブラガニの方が値が高いという。
本タラバは脱皮の時期で、身がきちんと入っているのが極端に少ないらしい。

また身は詰まっていても、脚が1本とれているなどで、完品がなかなかないのだという。
たまたましっかり身が入ったヤツが根室であがったとのこと。
しかも2.5キロ超の特大なので覚悟して食べてねといわれた。

 

一つ一つは、お品書で。

これが一人分。

お品書きには、真タチのポン酢とあるが、その代わりに、右上のしぐれ添えなんだろう。

これが何か、忘れてしまった。

 

 

アスパラは塩で食らう。

うまいぞ!

 

特に気に入ったのは、内子ユリ根(写真左)。

 

造りもこれ、一人前でッせっ!

とにかく、「魚」は出さない、出ない。

なるべく「調理」もしない。

素材で勝負!!という、何とも気持ちのいい構成だ。

 

前菜、造りと一通り進むと、いよいよタラバの登場。

造りから、レア、ミディアム…と段階的に目の前に供されてくる。

 

タラバガニはヤドカリ?なんて話もしっかり教えてくれる。

さばきながら、五対目の脚やその役割の話もしっかり聞いた。

 

「そのままで」「少し醤油につけて」など食べ方や、身の取り方も、丁寧の教えてくれる。

 

タラバではふんどしが美味かった。

店長曰く、タラバでは一番美味しいところだという。
タラバくささが全くなく、最高のカニだった。

 

次の甲羅になる部分。

 

抱き身が二番目に美味しいと。

身がいっぱい詰まってて、それでいてスポッとはずれる食べやすさ。

 

イクラも醤油漬けの塩梅が最高だ。

 

昆布茶もおいしい。

 

正直この季節だから贅沢は言えないものの、それでもこれでもかこれでもかと豪華な海の幸が登場してくる。


しかし、やはりこの10年でこちらも相当口が肥えているらしい。

この主役のオンパレードにのまれることなく、食事を楽しめた。
それははっきり自覚できた。

 

酒は、「雪氷室一夜雫」のいいやつを飲んだ。
詳細は忘れた。
おそらく、「純米大吟醸雪氷室一夜雫」だと思う。
メニューの写真を見ただけで瓶を見せてもらったわけではないので、写真も撮れなかった。
1合で結構いい値段がした。

 


ところで、以前この店に入る前に、空腹がガマンできず、狸小路にある中華料理の「香州」がどんな店かも知らず、ハム炒飯と焼き餃子を注文して、エラい目にあったことがある。
そのボリュームと、食べ残しを最も嫌う性格が災いして、メインイベントを前に、満腹になってしまうという体たらくを演じた。(実は翌日、その香州に焼き飯と餃子を食いに行ってきた。その模様は後述)
さすがに今回は同じ轍は踏むまいと、朝から珈琲だけというベストコンディションで臨んだだけあって、腹八分目、新鮮さ、美味しさ、ボリュームを満喫して、お店を後に出来た。
せっかく美味いものを食ったのに、お腹ぱんぱんで余韻に浸れないというのではあまりにもさびしい。
本当にこの時は心地よかった。

 

 

帰りには、奥さんも見送りに出てきてくれた。
もう数年もこなかったので、大将も奥さんも覚えていないようだったが、サフォークの話をすると、大将が「肉、食べたい?」とつぶやいたのは面白かった、というかうれしかった。
事前にお願いしていたら用意してくれるのだろうか。
また来年、問い合わせよう。

 

 

その後しばらく散歩して、数時間後だが、信玄で越後(辛味噌)を食った。

 

さらに、すすきの市場の名代にぎりめしで、たらこバター、たらこ大葉、しゃけを買って、ホテルに帰った。

止まらぬ食欲。

スイッチが入った。

 

 

また銀英伝を見ながら、寝る。
夢にブルース・アッシュビー提督が出てきた。