「チュン・・チュン・・・」

小鳥のさえずりか
それとも
幾多の試練をくぐり抜けてきた男が運命という名のレールに抗った時に発する音だろうか・・

まあさしづめ
幾多の試練をくぐり抜けてきた男が運命という名のレールに抗った時に発する音だろうな・・

「フ・・」
俺はそんなことを考えながら古びたバス停で来るはずのないバスを待っていた

一日一本しか来ないのだ。
それを逃した俺はただ呆然と、明日のバスを待ち続けている。
真夏の日差しがゾボゾボと注がれるこの時間は永遠とも言えた。
例えるなら、靴べらを大量購入した際に訪れる柔らかな悲しみ。それをボイルするかのように包み込むまなざし。有限とも思えたそのひとつなぎのメビウスは、美しく、儚い。それを覚悟した者たちだけが得られる輝きから堕ちた綻び。といったところか・・

俺は、持ってきたニンテンドー3DSを取り出し電源をつけた。
まだソフトは何も所持していないので本体の設定をいじっては初期化して・・を繰り返していた。

ちょうど50度目の初期化が済んだ頃だろうか。
気づけば大粒の雨が降り注いでいた。

「もち巾着」

俺はそうつぶやくと、両足の間接を外し、引き続き3DSの本体設定いじりを楽しんだ。



World
is beautiful and fleeting.



グーグル翻訳を使った。



第二話~完~