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お仕立て屋 いでこ

オーダーメイドでがま口のカバンや小物を製作販売しています。
着なくなった着物のお仕立て替えも承ります。
お店のことや制作物の紹介。
お裁縫や今治にまつわるちょっとしたコラムも投稿していく予定です。

こんにちは、お仕立て屋いでこですひらめき

 

染め物にチャレンジしたことってありますか?

私は子どもの頃に藍染体験をしたのが最初で最後でした。

染料のことはよく分からないし、道具を揃えるのも大変そう。

挑戦するにはハードルが高そうです。

 

でも最近はお家にある道具でキレイに染められる染料があるんです。

 

なんでもやってみたい性分のいでこが染料を選ぶところから、6回染めて得た注意点まで、紹介します!

 

 

布は自分で染められるの?オススメの染料を紹介

 

染め物をしているところを見ることはあるものの、自分ひとりで挑戦するのは難しそうだと感じます。

 

しかし染料の深い知識や特別な道具を用意せずにお家で簡単に染め物ができます。

 

いでこが使ってみた、染料とオススメポイントを紹介します。

 

初心者でも簡単!おすすめの染料を紹介

私が使ったのは「みやこ染め コールダイホット(桂屋ファイングッズ株式会社)」です。



染物の経験値が浅くても手軽に染められないかと考えながら、「手芸のことならおまかせ!」手芸センタードリームさんに行ってみました。

 

するとお店に染色剤は3種類あります。助かる泣き笑いOK

 

それぞれの染め剤の説明を読んでいくと「濃くしっかり染めたい人向け」との記載。

せっかく手間をかけて染めるのであればキレイな発色がいいですよねキメてるスター

 

そこで「コールダイ ホット」を選びました。

コールダイホットは85℃以上のお湯を使って染めます。色馴染みがよくしっかり染まるとのこと。

 

カラーバリエーションも豊富で、どの色を買うか悩んで悩んで20分以上棚の前に立っていました笑

 


買う前に染め方も読みましたが、やってやれないことはなさそうグッ

 

ネットで他にもいいものがないか「染め剤」で検索してみましたが、コールダイがトップヒットします。

 

スター指差し「これはもう試すしかない!」とパープルを購入しました。

 

 

どうして「自分で染めよう」なんて思ったの?

 

ダブルガーゼのエプロンを新商品としてリリースすることを考えいていました。

材料費の都合上、まとめて買うほうがお得です。

 

でもまとめて買うと同じ色ばかりになってしまいます真顔

そこで「自分で染められないかな」と考え始めました。

 

考えていると、ふとお世話になっている美容師さんが「お気に入りの仕事用のパンツが色褪せたから、自分で染め直した」と言っていたのを思い出しました。

 

美容師さんのユニホームとも言える黒いパンツ。

繰り返しお洗濯をしていると色褪せちゃいますよね。

それを黒い染料を使って、自分で染めたそうです。

「これだひらめき乙女のトキメキ

  • 道具も特別なものはいらない
  • 染料も簡単に買える
  • そう高いものでもない
  • 仕上がりもよかった

これだけ情報が揃っていれば、あとはやってみるだけです!

 

 

布を自分で染めてみた!やり方と染め上がりの感想

 

実際に試した感想は「簡単」「楽しい」でしたニコニコ音譜

説明書通りに進めればきれいに染まります。

 

多少の反省点は見つけたものの、初めて染めたとは思えないできあがりにはとても満足でした。

 

どのように進めたか、楽しかった点や反省点を踏まえて紹介します。

 

 

コールダイホットでダブルガーゼを染めてみよう

1枚目は基本に忠実に、説明書通りに進めました気づき

 

通常サイズのコールダイホットだと20g入りでTシャツ2枚(約250g)を染められるとのことですニコニコ

 

私はダブルガーゼで作ったワンピースエプロンを染めるので、仕上がったエプロンの重量を計りました。結果は約150g。



必要な染料とお湯、助剤(塩)の量を計算します。

  • 染料:12g
  • お湯:5ℓ
  • 塩:32g

正確な量は上記の通りですが、私は染料10g、お湯およそ4リットル、塩30gでトライしました。

 

染め上がりはこちら指差し

 



全体的にしっかりと染まって、とてもきれいな仕上がりです。

染料独特のにおいもパープルにはありませんでした。

しかしオーキッドブロンのときはやや臭いがあったので、色によって差があるようです。

 

糸はほとんど染まりませんでした。

布は綿100%なのに対し、糸はポリエステル製だからです。

ポリエステルまでしっかり染めたい場合は、別売りの補助剤を使うようオススメされていました。

 

1枚目は大成功ですグッ晴れ

 

実際に染めている動画はこちらから観られます指差し

 


染め上がりは満足?ムラになるのも味わい

初心者目線ですが、とてもキレイに染まった印象です。

なので結果は大満足ニコニコ飛び出すハート

手順も難しくなく「染料を用意して浸けるだけ」といってもいいほどです。

 

多少はムラっぽくなる部分がありましたが、ダブルガーゼの柔らかい風合いによくなじみ、いい味を引き出してくれたと感じています。

 

染めるときのバケツを幅が広いものに変えると、ムラ感は軽減されるのかもしれません真顔

染め液が均等に行きわたるというのが大切です。

 

布がたくさん重なっていると色の入りが悪いので念入りに割りばしで押したり、手で広げて色がしみ込むようにします。

そのひと手間ですが、きれいに染めるコツのようですキメてるキラキラ

 

乾くと色がやや薄くなり「くすみ」っぽくなりました。

染めた布との相性でも染め上がりは変わるようです。

くすみテイストは今風でかわいいですよニコニコふんわりリボン

 

 

布を自分で染めるときに気をつけること3つ

 

初めてのソロ染物から6着分染めました(2024/8月現在)

6着染める間にもたくさんの気づきがあったので「気を付けること」としてまとめます。

 

染物に挑戦する際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

ムラになるのは布にも問題がある?予洗いしよう

2枚目はオーキッドブロンを染めました。

明るいレンガ色なので、色自体は濃いものです。パープル同様ならきれいに仕上がるだろうと期待していました。

 

しかし乾燥後の染め上がりはイマイチです悲しい

気になった点は3つあります。

  1. パープルよりムラになっている部分が多い
  2. 色が入り切っていない
  3. エプロンのパーツ毎に染まり具合が違う

とても残念です。

 

原因として考えたのが「エプロンの予洗い不足」です。

 

エプロンの素材は綿100%のダブルガーゼを採用しています。

作業はエプロンに縫製した後に染色という順番です。

 

作業の都合上、縫製前の水通しを省略していたのですが、どうやら布自体に汚れや加工時のなにかが付着しているようです。

 

そこで縫製完了後に洗濯機で洗剤を入れて軽くお洗濯をしました。

洗濯後に染めると色がきれいに入り、問題は無事にクリアできました。

 

<補足>ちなみに、色がうまく入らなかったオーキッドブロンのエプロン。

少しでも理想に近づかないかと考え、染め直しをしました。

 

説明書には「染める前に布を水に浸して濡らしておく」とあるのですが、しっかり染めたい!と思い乾いたまま液に投入。

 

すると最初に液に沈めた部分に染め材がほとんど吸い込まれてしまいました不安ガーン

 

その後、浸け置きをして濯ぎの作業もしましたが仕上がりは不自然に濃くなってしまったところは改善されませんでしたガーン

色が不自然になったのは、写真の私が手で持っている方です。

「風合い」と言い切るにはいささか…


最初に水に浸して全体を濡らす工程があるから、染料が一か所に留まらず全体に分散されるのだと知りました。

 

手順には意味がある!みなさんもお気をつけて泣き笑い

 

 

染めたくないものも染まる!気を付けるポイント

自然に優しいECOな染料ですが、布以外も染まります。

 

私が染物に使っているバケツは白い部分がすっかり染まってしまいました。

 

注意していないと「こんなハズじゃなかったのに」なんてことが起こってしまうので、対策をしましょう!

  • 道具は汚れてもいいものを選ぶ
  • 飛び散りを想定した対策

道具は汚れてもいいものを使うことをオススメします。

 

私は染め液を作るときは紙コップと割り箸を使います。

お豆腐の空きパックも使いましたが、割といいです。

 

繰り返し使おうと思えば使えますし、捨てたくなっても簡単に処分できます。

 

専用の道具として一式準備するのもいいですが「少し試してみたいだけ」「いつ飽きるか分からない」という人は、使い捨ての道具で十分楽しめますよ。

 

目の前の作業に集中していたら飛び散りには気付きにくいので最初から対策しておくと安心です。

 

いつ散るか予測ができないので、服の汚れ防止にはエプロンを!

 

作業場として洗面台やお風呂場でを使うときは、染料を流したところは念入りに濯ぐことをおすすめします。

濯ぎが甘いと色が移ってしまう可能性があるからです。

 

我が家は洗面台も風呂もは白いので、私は勝手口の汚れてもいい外のシンクで作業することにしました。

 

手袋なしの作業でも指先はそれほど染まりません。

「肌に優しい」とパッケージに書いてある通り、荒れることもありませんでした。

爪がうっすら染まる程度で、2日くらいするとキレイになります。

(染めるときは手を液に入れているわけではなく、割り箸で布を持ち上げて、指先だけを使っています。)

 

 

残った液も使いたい!どれくらい染まるか実験した

残った液を見るとまだ色がハッキリしていて、捨てるには惜しい気分になりました。

そこでペットボトルに入れて保管。後日使ってみることに!

 

いらなくなった鍋でペットボトルに取っておいた染め液を再加熱します。

85℃以上で染めると書かれているので、私は一度沸騰させました。

沸騰したら火を止めて染めたいものを入れ、いつも通りに染めます。

 

色は薄くなりますが、染まりました🙌

浸け時間を長くしたり、加熱しながら浸けると色が濃くなるようです。

 

実験好きな人は試してみてくださいね

 

 

いでこのエプロンは1枚ずつ手染め

お客さんが手に取って嬉しくなれるお品にするために、1枚ずつ丁寧に慎重に、でも楽しんで作業をしています。

 

染める際のわずかな条件の違いで色の出方が変わるので、1枚たりとも同じものはありません。

手染めの味わいとして楽しんでいただけたら幸いです。

 

まだ試していない色もあります。

人気カラー投票でたくさん票を集めた色からリリースしていければと考えています。

 

ご自分や大事な人へのプレゼントにいかがでしょうか。

 

ご注文はこちらから承っています看板持ち飛び出すハート

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ポケットのカスタマイズなど、ご希望がございましたらお気軽にご相談くださいね。

公式LINEから「エプロン 相談」とコメントしてね。

いでこと一緒に、よりあなた好みなエプロンに仕上げましょう

 

 

 

今回ご紹介した商品

しっかり染めたい人向けのコールダイホット

立ち上る湯気を見ながら、しっかり色付けできます。

 

 

熱いお湯を使わず簡単に染めたい人はコールダイオール

熱くないのでお子さんと一緒のときも安心です。