医療系専門学校に通っている患者さんから質問をされました。

「どうしたら手の感覚って鍛えられるんですか?」

この学生さんは、どうやら人の体のコリとかが見つけにくいみたいです。また、専門学校は同級生でも鍼灸やマッサージ等の資格をすでに持っている生徒も多く、彼らはやはり上手に見つけていくので、授業でもどんどん差をつけられるそうです。

私は患者さんに

「自分の髪の毛と他人の髪の毛をさわっただけで、どちらの髪の毛が太いか細いかわかりますか?」

「テーブルの上に米粒を一粒だけおいて、目を閉じて手の感覚だけで見つけられますか?」

と、質問しました。

学生さんは両方できます。と、言います。

この程度なら誰にでも出来ると思います。

米粒一粒は約数ミリです。髪の毛の太い細いの差は数ミクロンの差です。

特別に練習などしなくても人間はこんな精密な感覚やセンサーを持っているのですが、状況が変わると使えなくなってしまうのですね。

彼は人の体にまだ触り慣れてないだけで、これから沢山の人の体を触っていくとわかるようになってきます。ただ、自分は手の感覚が鈍いと思い込んでいるだけです。要は慣れです。

人の体のコリは人によって固さが違うので、最初は見つけるのが難しいです。私も修行中のときは、いろんな人に頼んで体を触らせてもらい勉強しました。

それこそ、バイト先の人や呑みに行った居酒屋の従業員やお客さんなど「整体の勉強してる」と、言ったらけっこう皆さん触らせてくれました。

この話をしてあげたら彼も希望が持てたようで喜んで帰りました。

苦手なことが、出てきても自分には出来ないと思い込まないでください。

たいていの感覚や感性はみんな持っています。

ただ、慣れが必要なだけですから・・・!