もふもふしたい

ムンバイに住む数少ない日本人の一人が猫を飼っている。
実家には猫がいて、
私は岡田将生と小出恵介の次に猫が好きなので、
実家では猫でもふもふしまくるんだが、
何せ猫アレルギーなので、
私が寝るお部屋は私が帰省する3日前から猫を締め出し、
お部屋中にアレルクリンを撒いておいてもらい、
お布団は布団乾燥機で温めまくって、
で、マスクを常にしていれば何とかなる。
さもなくば顔面が腫れ上がってくしゃみがとまらない。
そのぐらい猫が好き。
なのでその猫を飼っているお宅にみんなでお邪魔した。

やたらと出てくる和食にいちいち驚嘆を発し、
まあまあ酔っ払って、
あー楽しいわー
あー日本人ええわー
日本語だけで話せるってええわー
え、っていうかここ日本だっけ?
どこ?
印度ってなに?
え?
どこ?
みたいになって帰り道でカツアゲされてゴミだらけのぼこぼこの道を、
クラクションで耳鳴りに苛まれながら進むことは、
結構しんどい。
国境ってなにさ。
終戦って。
69回目って。
みんな仲良くしたらいいじゃんか。
って思うけど、ナショナリズムを1秒たりとも私は忘れていない。
むしろのごとくずっと覆いかぶさったままだ。
右とか左とかじゃないけど、
私はどうあがいたって日本人だ。
もう誰が何と言おうとそれはそうなんだから仕方ないじゃんか。
とかっていちいち悪態をつく。
違いを認めるってものすごく難しい。
受け入れるって難しい。
日本人どうしでも難しいのに言葉や文化の壁を隔てるともう幾何学的に難しい。
そうゆうのにまだ淘汰され続けておる。
どっちにしても、
どっちにしたって、
罪もないのに全てを奪われなければならなかった69年前の尊い命と、
その後、こんなにも素晴らしい国をつくりあげてくれた、
大好きな日本の、
世界で一番大好きな国の、
今は遠い日本の方角へ、
北東へ手を合わせて、
思いを馳せて、
週末はお寿司でも食ってきます。