女性3人、何も接点がないように感じるけれど、1人の男性、鵜原憲一(西島秀俊)を通じて其々がつながっている。
映画全体は、戦後日本が復興していくという活気があるけれど、その反面理不尽なことこともある時代。
映像の中で女性のコートがインパクトがあった。
「赤いコート」事件現場で、目撃されるであろう(それが目的)なのに、インパクトある。
「黒いコート」室田佐知子(中谷美樹)の妖艶さを感じた。社長夫人にだけど、その地位に甘んじて
いるわけではなく、女性が1人でも生きていける世の中にしようという。
「白いコート」女性初の市長の誕生、室田佐知子(中谷美樹)最期の時に着ていた。
「ベージュのコート」3人の中で若く、結婚するまでは(たぶん)苦労をしていない女性の憲一の妻・禎子(広末涼子)。地味だけど、それでも清純さが生える。
戦後の混乱時代を生きた鵜原憲一、室田佐知子、そのときを忘れてこの世の中を生きたいという思いで、
してしまった過ち。
田沼久子(木村多江)は、過去も含めて生きてきたし、これからも生きたいと思う。
本人は純粋に生きていただけだけど、時代が認めてくれなかったのかな。
松本清張の作品ってすごい!
★★★★★