私は大阪出身のごく普通のサラリーマンです。
ある日、いつものように出先の事務所で仕事をしていると上司から電話が。
「君、転勤ね。」と上司。
「またですか~。」と私。
そのときの転勤は6回目だったかなぁ。
「場所はどこですか?」
「台湾」
「台湾?まじっすか?外国じゃないですか?」
私はこのとき
「あら~、ついに来てしまったか。海外転勤。」と思っていました。
「来週の月曜日に一回、東京へ行って説明聞いてね。」
と言われたのは水曜日のことでした。
当時、四国にいた私は大阪の支店経由で新幹線に乗って東京へ。
東京に行くのはそのとき3回目ぐらいでどの電車に乗ったら目的地に到着できるのかさっぱりわからん状態。
地図を見ながら電車を乗り継ぎなんとか本社に着いた私。
海外事業部の場所を受付の娘に聞いてようやく到着。
部長等に挨拶をしている間に担当者と言われる人がやってきました。
「この人が説明してくれるから。」と部長。
担当者に向かって「よろしくお願いします。」と真顔の私。
「海外って言ってもすぐ近くですから。」と笑顔の担当者。
「でも、言葉も文化も違うだろうが~。」と私、心の中で叫んだだけ。
「通常なら半年間ぐらい言葉の勉強してから行くのが普通ですけど、近いし日本語通じるし。月曜日に出発と言うことで。」と笑顔の担当者。
「えっ、まじで?来週やんか。」とあせった私。確かに日本語話せる人が多いときくが。。。
「就労ビザ取りますのでパスポート出しておいてください。すぐに帰ってこれるから荷物も少なくていいですよ。」とのこと。
「いつまでですか?」
「二年ぐらいかなぁ。」
「それが荷物が少なくていい期間かよ。」と心の中で。
「普通、出発前1週間は休暇を取れるんですけど。ビザが明後日に取れますので、その後、休んでください。」
と笑顔の担当者。と言うことは実質1週間の休暇のうち木金土日の四日しかない。
ということで急いで準備をし、月曜日には関空から台湾に向かって出発することになったのです。