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7つの習慣に「相手が重要に思うことを尊重すること。あなたにとって些細なことでも、相手にとっては重大事かもしれない(要約)」とあります。したがって、親が子供の趣味を軽視することは、厳に慎まなければならないと思います。

 

私が中学受験をしていたとき、松浦亜弥の超絶ファンの友人がいました。彼にとって、松浦亜弥は勉強よりはるかに重要な事柄だったのです。以下は彼に聞いた話です。

 

彼の家のテレビは非常に小さかったそうです。彼はそれが不満で、両親に改善を訴えました。大画面で大好きな松浦亜弥が見られないことは、彼にとって非常に重要な問題だったのです。しかし、彼の両親は「そんな下らないことを考えている暇に勉強しろ」と、にべもなかったそうです。

 

確かに馬鹿げているかもしれません。アイドルに入れ込んでいる暇があったら、自分の将来のために勉強したほうがどれほど有意義か、大人であればわかります。しかし、当時小学6年生だった彼は、その馬鹿げた考えを心の底から、本気で持っていたのです。

 

そういえば、こんな例があります。

子供4人を東大理3に合格させた佐藤亮子氏は、娘さんがお風呂とヘアケアに80分かけていることに気を揉んでいました。その時間にどれだけ問題演習ができるだろうと思っていたのです。そこで佐藤亮子氏が「そんな下らないことを考えている暇に勉強しろ」と娘さんに言ったでしょうか。そんなことはありませんでした。もし、そんな姿勢で日頃から接していたら、娘さんの信頼は大幅に失われ、親のアドバイスを聞かなくなり、東大理3に合格することもなかったでしょう。佐藤亮子氏は、娘さんの価値観を尊重しました。そして、時短のためにプロ仕様のヘアケア道具を買い与えたのです。子の関心事を尊重する親とは、まさにこのような方を言うのでしょう。

 

話を松浦亜弥ファンの友人の話に戻します。この件で、彼の両親に対する信頼は大幅に失われました。そして、彼は両親の言うことを聞かなくなったのです。

 

もし、私が彼の両親の立場なら、このような主張にも耳を貸し、できる限り希望を満たしてやりたいと思います。それが子供の信頼を増すことになり、子との関係が円滑になるからです。

 

・子供がアイドル好きなら、それを楽しめるよう、一緒に考える。

・子供がニコラにはまったら、ファッションを楽しめるよう、一緒に考える。

・子供がタピオカを飲みたいというなら、買ってあげる。

・子供がインスタ映えを気にして生活してるなら、それを楽しめるよう、一緒に考える。

 

なお、私はアイドルもニコラもタピオカもインスタも嫌いです。それでも、子供が大切に思っていることを尊重することの重要性に比べれば、私の個人的感覚など些細なものです。

 

もちろん、全面的に欲求を満たしてやるわけではありません。世の中には、趣味と両立しなければならない大事なことがあるからです。その大事なことと両立しながら、子供にとっての大事なことを、最大限に楽しむにはどうするか、一緒に考えるのです。そうすれば、子供も100%満足とはいかないでしょうが、私が子供を大事に思っていることは伝わります。そうすれば、子供の信頼は大幅に高まり、親子関係は円滑になるでしょう。

 

そのような信頼関係が築けて初めて、親子二人三脚で中学受験に臨めると思うのです。