羆酒場

羆酒場

紳士と淑女の社交場、羆酒場です(笑。
「羆酒場」とは言うものの、主は下戸という体たらく。ええ、甘党です(笑。


 このサイトはIE6.0以上でご覧になられた方が都合がいいかもです。特に作文関係のテーマの記事は、縦書き要素を使用しているので、IE以外のブラウザを使用されている場合は正常に表示されない場合があります。ご了承下さい。




Amebaでブログを始めよう!

 お久し振りでございます。羆親父であります(`・ω・´)ゝ

 まぁ、表題通りですねw 一応、生きておりますwww

 前回が去年の長月でしたか。半年以上も前なんですなー。

 

 ブログはすっかり書かなくなりましたが、妄想作文は未だに続いています。

 まぁ、ここでも「特対班物語(仮)」を書いてましたけどw

 実は、長編一本仕上げて、一昨昨日投函して、昨日が〆切当日とかもうねw 一応、間に合いましたが。

 珍しく、羆にしては出来のいい作文になりました。何とか一次は突破してくれるといーんですけどねーwwwww

 で、返す刀で次に逝かないと逝けないんですが、テンションが上がらなくて、取りかかれていません(´д`lll)

 特対班物語の得物代替+残滓斬断、幕末魔方陣、クローバー・フォースの外伝……骨子だけのものもあるとは言え、ネタはあるのに……orz

 

 それと前後して、小説投稿サイトでの活動を再開しましたw

 少しでも燃料になってくれればと思ってのことです。こちらにも、URLを張っておきますので、全国約八名の特対班モノのファンの皆様も含めて、一度は訪れて頂きたいなぁ、と思う次第です(平身低頭。

 

カクヨム     https://kakuyomu.jp/users/eaglearth/works

小説家になろう  http://mypage.syosetu.com/210705/

pixiv       https://pixiv.me/orz5963

 

 この中でpixivのみ、二次創作(ガルパンもの)が載ってますw つーか、それしかないんですがw ←こっちもそのうち、同じモノ載せますwww

 

 まぁ、全部同じ作文しか載せていないんですけどねー。もしかしたら、昔の特対班モノも載せるかもしれません。

 

 さて、頓挫ちうの得物代替も書かねばなりません。頑張りますw

 

        平成廿玖年卯月什四日 四流小説家もどき 大地 鷲 こと 羆親父 拝

 全国八人くらいの特対班モノファンのみなさん、こんばんは。

 四流小説家もどき大地鷲 こと 羆親父であります(`・ω・´)ゝ

 ずるずると書いていた奴を少しだけブラッシュアップした上で投げてみました。

 お暇な方がいらっしゃいましたら、お読み下さい。

 

 そしてまた、縦書きCSSがダメになるとかもーね(´д`lll)

 

 某賞に一本投げたので、気楽になったんでしょーなwww

 

 で、その一本が色々と過去の作品に影響を及ぼしているとかなんとかw

 まぁ、一番古いものをリファインしたよーは、温故知新って奴ですw

 

 さぁ、次に向けてまた潜行します。次回に会える日を待っていて下さいwwwww

 

              四流小説家もどき大地鷲 こと 羆親父

得物代替 (弐)

                2.
「はぁ……」
 署の玄関をくぐり、メグの口を吐いたのはまたしても大きく深い溜息だった。とは言え、今回の溜息は今日これまで吐き続けたものとは異なり、どこか安堵感が漂っていた。
 夕映えの空にメグの吐息が溶けていく。
 あれからみっちり三時間、ジャッキーの指導の下にAOIを撃ち続けた彼女の腕はすっかりだらんと垂れ下がっていた。
 腕の感覚を取り戻すかのように、メグは両手首を振りながら歩みを進める。
 それを退勤時の挨拶と勘違いしたのか、警備詰所ピル・ボックスの警官が敬礼をした。
 メグは肩を竦めながらも淑やかに一礼を返して、前門をくぐった。
 途端に雑踏がメグを迎え入れる。
 廃墟ばかりの環状廃棄地帯ドーナツではあるが、人が住んでいない訳では無い。ここには基本的に土地の所有権というものは存在せず、そこに居を構えていれば、そこでの居住権を主張できる。人が住んでいれば、消費が発生する。僅かな元手で環状廃棄地帯《ドーナツ》で商売を始める輩が多いのも当然と言えた。そして、そのような店舗は当然、治安のいい場所に集まってくる。自ずと警察署近くが商店街のようになっていった。
 メグは普段であれば、中心部セントラル側から署を出て、地下鉄で帰路につく。
 しかし、今日は少々黄昏れていたこともあり、環状廃棄地帯ドーナツにいるに会ってから帰ろうとしていた。
 ゆっくりと歩くメグ。
 廃墟を利用した店が建ち並び、道路には瓦礫などが散乱している。それでも、街は中心部セントラルと同じように生き生きとしている。ある意味、中心部セントラルよりも骨太の泥臭さがそれを増幅しているようにさえ感じる。
「Pちゃん、発見!」
 喫茶MAXの前に、彼を見つけたメグはすぐさま駆け寄った。
 彼とはこのP——喫茶MAXの看板猫のことであった。
 Pはメグの足下に擦り寄ってくる。メグはその喉元を指で転がしてやっていた。
「元気そうね」
 メグの目が優しい色に染まる。そして、Pを抱きかかえると、頬をすり寄せたり、撫で回し始める。無類の猫好きであるメグにとっては、今日のこれまでの疲れを癒やす清涼剤になっているのかもしれない。
「じゃ、親父さん、ごちそうさまぁ! ……わ! メグさん!」
 MAXのドアが開いて、中から制服を着た女子学生が出てきて、メグと鉢合わせになる。
「リコちゃん」
 メグがPとじゃれているところに出てきたのは、ジャッキーの娘であるリコ・ニルヴァーンであった。
「なんだ、メグじゃないか」
 もう一人、店の中からエプロンをした禿頭の初老の男出てくる。
「んもー、班長まで出てきちゃったんですか?」
 メグがちょっと苦笑していた。
 エプロン男がメグ以上に苦々しい顔になる。
「メグ……お前、何時まで俺を『班長』って呼ぶ気だ? もう、引退してから五年以上経ってるんだぞ? ……呼ぶんなら、リコちゃんみたく『親父さん』にしてくれ」
「分かってはいるんですけどねー」
 メグは苦笑に苦笑を重ねて、頬をポリポリ掻いてる。
 このエプロン男は現在はこの喫茶MAXの店長マスターをしているが、その昔はメグたち特対班を率いていた班長たる人物——久木野兵衛門である。
 退職後、警察署の近くである環状廃棄地帯《ドーナツ》のこの場所で喫茶MAXを開いていた。
「リコちゃん、コーヒーでも飲んでいたの?」
「……実はウチの奥が腰痛めちまってな。そしたら、リコちゃんが手伝ってくれるって言うもんで、ご厚意に甘えさせて戴いたんだよ」
「そうでしたか」
 メグと親父さんの会話の間、リコはずっと腕を組んで首を傾げていた。何かが引っかかっているらしい。
 そのリコの拳が掌を打った。
「あ、分かった!」
 話の腰を折られた二人は、びっくりしてリコを見る。
 リコの人差し指がメグの腰元を指していた。
「メグさん! 戀乙女はどうしたんですか!」
 途端にメグの顔が泣きそうになった。
 兵衛門も苦い顔をして、溜息を吐いていた。
「……やっぱり、噂は本当か。戀乙女、打ち直しに出してるそうじゃないか」
「あ、いえ、打ち直しじゃないですよ、『目利』です、め・き・き!」
「目利でも、打ち直しでもどっちでもいい。今手元に戀乙女が無いのは事実なんだろう? 問題はそのことよ」
「……はい」
 核心を突かれて、メグは小さく縮こまった。
「どうしちゃったんですか? 戀乙女……」
 リコの中では『メグ=戀乙女』の図式が成立しているのか、リコがもの凄く不安そうな表情かおになった。それは、兵衛門にとっても同じようであった。
「確かに、お前さんが戀乙女を腰に差していないのは、見てるこっちも落ち着かんな」
「班長までそんなこと言わないで下さいよ!」
「……『親父さん』だ。……まぁ、それはさておき、俺がこの情報を仕入れたのは熊谷でも彦次郎でもない。ここ環状廃棄地帯ドーナツでも、とっておきの情報として持ちきりになっているんだ。メグ、身辺の警戒を怠らんことだ」
 殺人許可証さえ持つ特対班捜査官を狙うなど、通常であればあり得る話ではない。しかし、捜査官が自らの武器を携行していないとなると、状況は一変する。
 得物を持たないメグが、どこかの組織の暗殺者や功名を狙う鉄砲玉の獲物となる可能性は十分にある。兵衛門の心配はもっともだった。
「はい、ありがとうございます。班……親父さん! ……一応、これもありますし」
 メグは隠しからAOIの銃把グリップを覗かせる。
勝荒皇ますらおはどうした?」
「……実は戀乙女と共に目利に出しています。夫婦刀ですので」
「そうか……ならば、仕方あるまい。お前は銃の腕も立つが、非常さに欠ける。そこに注意するんだな」
「はい。ジャッキーにも同じことを言われました。留意します」
 メグは兵衛門に敬礼をしていた。
「大人の会話は終わった? それじゃメグさん、帰りましょ! ……それと親父さん、メグさんはウチのかーちゃんの相棒なんだから、そんな奴らに負ける訳ないですよーだ!」
 メグの肩を叩いて激励していた兵衛門が、今度は自らの肩を竦めて笑っていた。
 抱いていたPを兵衛門に渡し、メグは最後にもう一度かつての上司に敬礼をした後、リコと並んで歩き始めた。
 歩道に転がる瓦礫を跳び移りながら、進んでいくリコ。
 メグは目を細めてリコを見ながら歩いて行く。
「リコちゃん、学校は楽しい?」
「うん、とっても!」
 リコが破顔した。
「最初はね、『お嬢様校』って聞いてたから、身構えちゃったけど、中学時代とあまり違和感ないかな。何たって、旧世紀から続いている伝統校じゃないですか」
「四ツ葉女子校……だっけ」
「ちょっと違うよ。四ツ葉女学院、通称四ツ女。……あ、それでメグさん。ちょっと相談があるんだけど」
 リコがちょっと困ったような顔になる。
 首を傾げたメグは途中の自販機でコーヒーを二本買うと、近くの公園にまでリコを誘った。
「……で、どうかしたの?」
 こくん、と缶コーヒーを一口飲んだリコが話し始めた。
「うん、実はね、話は遡って入学式の話になるんだけど、クラスで自己紹介があったんだ。で、リコの番が来て自己紹介をしました。で、お昼休みに——」
「うんうん」
「——リコの前に立っている娘が居たの。そして、『アータんかくさん、ジャクリーン・ニルヴァーンってほんなかね?』って言ったの。最初は何言ってるか分からなかったんだけど、『あなたの母親はジャクリーン・ニルヴァーンっていうのは本当か?』って意味だったらしいんだ。で、リコが『そうだよ』って答えたら、その娘、リコの手を握って、うるうるしながら、『ウチを繁村惠様と会わせて下さい!』って言ってきたの」
「……」
 メグには何が何だか分からない。女子高生の知り合いなんて、このリコ以外には居ない。
 それにアイドルならいざ知らず、特対班の捜査官というだけで、他は一般の警察官と何ら変わりはない自分にファンが居るなんて思いもよらなかった。
 とは言え、ちょっと頬が弛んでいる自分に閉口するメグであった。
「……いいわよ。会ってお話しするくらいなら」
「よかったぁ。どうやら、その娘、メグさんに会いたいが為に四ツ女ウチ選んだみたいなんですよねー。実家は熊本だってのに」
「く……熊本?」
「うん、名前は火郷成美ひのさとなるみっていうんだ。示現流の免許皆伝を持っている剣術少女だよ。だから、さっきのは熊本弁みたい」
 わざわざ熊本くんだりで、この北の大地にまで、メグを目当てに来た少女。メグも大層気に入られたものである。
「じゃ、詳しい約束は成美とのスケジュールの関係もあるから、電話でしてもらえますか? お願いします! 何たって、四ツ女で初の友達なんだもん、成美は」
「分かったわ。リコちゃんの友達とあれば、無下にはできないものね。……それじゃ、帰りましょうか」
「うん! ……と、メグさん、もう少し付き合いません?」
「?」
「向こうの広場でね、陶器市やってたんだー」
 メグは二つ返事で快諾した。
 

初出データ:3,969字 14枚


↑  お読み頂けたのでしたら、こちらを押して頂けると嬉しいです(´▽`)
これを次の作文への糧と致します(`・ω・´)ゞ
 
ケータイから御覧の方は下の方でお願いします(・∀・)ノ