歌で紡ぐ地平線 -16ページ目

種明かし、一つ目の終結と始まりのスイッチ

ようやくLHCが稼働する
ブラックホールが作れるんだってよ

ブラックホールは蒸発するって考えられてて、この実験もそれが前提で行われるのだけど

もし蒸発しなかったら?

-------
結局のところ、僕はタナトスを怖れてはいない

幼い頃から、友人が多くこの世を去っていったから 慣れた世界だった

お前、憑かれてるんじゃない?

そう言われることで親しみさえ感じていた。僕にはタナトスがついている!


だから、僕があちらの世界に憧れたのは不思議なことではなかったのかもね
逃げ出したいと思った時、残された世界はそこしか無いでしょ?新しい世界を築くなんて僕達には無理なのだから


だからいつでも逝けるように、引き止めるものがないように1人で座り続けてたつもりだったけど

最近気づいたのは、自分がいなくなったら悲しんでくれる人が少なからず居るってことかな

悲しませるって迷惑なことかな?きっと迷惑だよね

だから僕はタナトスを背負ったまま生き続けている

生き続けなければいけない

------

きっと全部飲み込まれちゃうんだろうね。

気がつく間もなく

みんな同時に居なくなる


誰も悲しまずに。

冥府

こんなにも辛いなら、消えてしまえばよかったのだと思う

私のまわりの人達は去っていった。随分あっさりと去っていったから考えたこともなかったけど、彼らも辛かったのかな

彼らのように私には逃げる先がなく いつまでもここに居ざるを得ない

でも、裏を返せば、結局はここが楽しいと思っていたのかもしれない 自分はいつだってそこに居るおどけた自分を指差して、1人笑っていた…



ああ でも

そろそろ彼らの元へ往きたいな
何もない、そっちの世界に

2人目

私がいずれ地上から消え去り人々の記憶からも失われ
本当の意味で消滅する時が来るとしても

それは今日でもないし明日でもない。

私は明日帰りが遅いだけなのです。
そんなに悲しい目をしないで
私だって皆と別れた痕の闇が寂しいのだから

今晩は雨が降らない
それがまるで明日のために雨を蓄えているかのように感じて

頭上に憂いを湛えた


そこに涙が降りませんように