作曲家エンニオモリコーネのドキュメンタリー映画

「映画に恋された音楽家モリコーネ」を見てきました。

 

2020年七月に亡くなった彼の足跡に迫る内容で、ドキュメンタリーなのに感動的で何度も泣いてしまいました。

 

1928年11月10日ローマで生まれた彼は、トランぺッターである父の影響を受け名門サンタチェチーリア音楽院でペトラッシに作曲を学びました。在学中から父の代わりにトランペットを吹いたり、ポップスの編曲の仕事をしていた彼は、その斬新な手法が話題を呼びやがて作曲の仕事が回ってきます。彼の曲はメロデイだけではなく効果音や楽器のアレンジが独創的でした。

 

初期の作品はジャンニモランディのデビュー曲「サンライズツイスト」(太陽の下の18歳カトリーヌ・スパーク主演の映画の主題歌)は、映画も音楽も世界的にヒットしました。

(ジャンニモランディは私も大好きな「Canzoni Stonate調子はずれの歌」を歌った歌手です)

 

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やがて彼は荒野の七人、荒野の用心棒などのマカロニウエスタン映画の音楽を頼まれるようになります。

映画はクリントイーストウッド主演の西部劇でしたが、各シーンに流れる「風の音」や「口笛」もすべて彼の作曲したもので一つ一つのパートが合わされ交響楽の様に構成されています。

 

今も映画のクリントイーストウッドを思い出すと頭の中で口笛のテーマ曲も流れてきます。絶大な音楽効果を生み出した映画でもありました。

 

ですがクラシック作曲を好んだ師のペトラッシは彼を評価しませんでした。彼自身も交響楽の作曲や前衛現代音楽の作曲を志望していたので、映画音楽は必ずしも好んでやっていたわけではないようです。

ですが何度も断っても彼を必要としていていた監督は彼を離しませんでしたし、彼の創作意欲がそうさせていたのです。

 

1986年彼に転機が訪れました。歴史映画「ミッション」の音楽が世界的に認められグラミー賞の候補になったのです。

「ミッション」と言う映画を見た人がいるでしょうか。私も見たことがありません。

でもこの中でガブリエルと言う主人公が吹くオーボエの旋律を知っている人は多いでしょう。

 

サラブライトマンがこの映画を見て、その美しい旋律「ガブリエルのオーボエ」に歌詞を付けて歌いたいと申し出ました。

何度もモリコーネは断ったそうですが、やがて許しを得て歌ったこの曲が、

Nella Fantasia。

あの美しい旋律の曲ネッラファンタジアは世界中に知られることになったのです。

 

その後、Once upon a time in America(マフィアの映画なのに、涙が出るほど曲は美しい)

アンタッチャブル、海の上のピアニストと続き遂にグラミー賞を受賞。

 

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そしてジュゼッペトルナトーレ監督のニューシネマパラダイスへと続きます。

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New cinema paradiseはその美しいメロディで世界中を魅了しました。


彼は映画音楽を好んだわけではなく、映画界が彼を離さなかったのですね。

特にジュゼッペトルナトーレ監督は、彼が音楽を作るのに相応しい映画を撮りました。

 

音楽は映像と同等に、あるいはそれ以上に映画を高めていくものなのだと言うことを実感できました。

 

このドキュメンタリーを見て、また彼の音楽の映画を見たくなりました。

音楽は本当に素敵ですね。

 

 

 

さて、少し空きますが次の出番はバレンタインデー。

松本淳子さん しぎ翠さん、ピアノ川口信子さんです。 

 

*私のCD「ラジョイア」にも大貫祐一郎さんの美しいピアノでニューシネマパラダイスの「se」が入っています。