4セカン（背カン）について：→立ち上がりセカン：皆さん意識してないけど一番大事な部分。

こんにちは。日々是ランドセル：ランドセル専門店：おりじなるぼっくす店主です。前回までは５話に分けて説明させていただきましたランドセルをフィッテング（負担軽減）するうえで常用な一つ「背カン」について記載させていただきましたがいかがでしたでしょうか？少しマニアックすぎますかね？

前回までに「ノーマルセカンでは負担が減らない」という事実は納得いただけたと思います。では「立ち上がりセカンなら全て負担軽減できるか？」多かれ少なかれ答えはＹＥＳになります。但し身体に合っていればという言葉がつきます。そしてその「身体にフィットする」という部分を今回はポイントを見ながら見ていきたいと思います。

◆立ち上がりセカンにも色々ある

単純に「立ち上がっていれば全てよし」ではありません。当然メーカー系はその立ち上がりをどのように身体にうまくアプローチして負担を減らすかを考えてます。そのためにまず一番大事なポイントは・・・・

★放出角（スタートポイントでどのように上げてるか）

上記の３枚の写真をよく見てください。セカン金具からベルトのスタートポイントが背中面に対して平行に上がってる物。斜め前に出してる物、自然に円を描くようにしているものとそれぞれ異なります。この部分を当店では放出角（ベルトが放たれる方向）と言ってますがそれぞれのメーカー（セカンタイプ）によりこの角度が各メーカー異なります。これは後ろ肩から体の前に如何にベルトをアプローチしているかの最重要な部分になりこの部分はベルトの終端（一番長くした点）まで影響してきます。ですのでこの立ち上がり角度（放出角）は非常に重要でありこの部分がセカンパーツを選ぶ際は最重要になります。（ですのでフィッテングレクチャーの際に左右後肩の写真をお願いしてます）

★アーチ角（立ち上げ後）

上記の写真は立ち上げ後にベルトがどのように前方にフィードしているか（横から見た時にどのように円を描くか）の上部から見た写真です。よく見えるとベルトの流れていく方向がそれぞれ違うのが判ります。そして最後の写真は放出角の時点で少し内側にアーチするように根元から角度を内側に付けてるのも判ります。この視点の流れにより前方の側胸部に如何にベルトを持っていくかというのがセカンのテーマになります。

と今日はここまで。今回は立ち上がりセカンの種類により放出角（セカン根元の角度）が異なりアーチ角が変わるお話を書かせていただきました。実はここが一番皆さん判らない＆フィッテング販売などと言っても理解してないセミプロモドキが多い部分です。是非業者さんも勉強してください。（メーカーは日夜考えてるんですしそれを説明・体感させてあげるのがフィッテングのプロです）次回はセカンの最終章。世間一般て言われてる（天使のはね、フィットちゃん、ふわりぃ、妖精のつばさ、榮伸型フィット）を除くウイングセカン（ニューウィングセカン）について書かせていただきます。実は当店で扱ってるキッズアミさんも村瀬鞄行さんもセカンでいえばニューウイングセカン（市販セカン）になります。