はきだめ

はきだめ

記名で言うと角が立つ、
思ったこと考えたことのはきだめ。
重複、矛盾、ブーメランは気にしない。

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まだ小学生低学年の頃、
私の両親は共働きをしていた。
田舎ゆえに子供が少ないので
同年代の同性の友人も
近所に住んでいなかった。

兄弟達には近所に友人がおり、
私には構ってくれない。
私はいつも寂しくてしょうがなくて
毎日自室でこっそりと泣いていた。

そんな頃、たまたま自宅の工事のため
訪れていたおっさんが毎日泣いている
私を窓から見ていたようで、
祖父母とそのことを笑い話にした。

「お前のとこの孫は毎日
泣いてばっかりだな〜と笑われたよ!」

と祖母からも大声で笑われた私は
とても恥ずかしかったし、傷ついた。
知られたくないから隠れて泣いて
いたのに、それを覗き見て
バラしてしまうおっさんの
デリカシーの無さと、
自分の家族が毎日泣いているのに
笑いものにしてからかう祖母の
底意地の悪さに腹が立った。

子供が泣いている理由は
大人からしたら、馬鹿らしくて
微笑ましいものでしかないかも
しれない。
だけど当事者からしたら、
深刻で真剣な悩みで、悲しくて
しょうがないから泣いているのだ。

その事があって以来、
私は子供が泣いていても慰めこそすれ、
からかわないし、絶対に馬鹿にしない
ことにしている。

よく「中二病」なんて言って
大人が思春期の子供の行動を
笑ったりするが、
私はそれが嫌いでならない。

子供が自分と向き合うために
必要なプロセスを、
自分はもう過ぎてしまったから
といって、馬鹿にしてからかう
という行為は、歳だけとっても
まだ精神は子供なんじゃない?としか
言えない行動に思えてならない。

俗に中二病と呼ばれる行動の多くは、
特技や才能で他人の気を引けない
子供が劣等感から、妄想や大人びた
行動で自分は特別だと思い込み、
心を護るための行動だ。

大人からすると滑稽だし、
未熟で恥ずかしくなるような
行動なので、からかいたくなる
気持ちはわかる。
だけど、それを暴かれて
からかわれて、心を護れなくなった
子供はどうなるのだろう。

傷つき、逃れられない劣等感から
心を閉ざしてしまうかもしれない。

そう考えるたびに
無神経に子供をからかう、
歳だけとった心は小学生並の
大人達のことを嫌悪せずに
いられなくなる。