大学院では寝る間だけでなく、食べる間も何もかも、仕事以外の時間を全て費やしてとにかく自分を追い込む日々でした。

レポートもたくさん書いたし、本もたくさん読みました。

そして大学院の勉強が終わろうとしている今(実はまだ卒業はしていません)、思ったのです。

大学院を卒業すればそれでいいのか?

在学中だけの勉強で本当に意味があるのか?

答えはいずれもNOです。

大学院の卒業は終わりでもあり、スタートでもあります。

ある授業でも先生からこのような話もありました。

「重要なのはどこまで行くかだ」

企業経営というものに絶対解はありません。

その時々の外部環境と内部環境の組み合わせによって、また、目的によってすべきことは全くことなるのです。

つまり、学校で得た知識なんて少し時間が立てばすぐに陳腐化してしまうわけです。

であれば、しなければならないことは勉強の継続です。

学校で得た知見と多くの学びをもとに、より発展させていく必要があるのです。

そして勉強は学校などに行かなければできないことではありません。

知識欲を満たす方法は自分一人でも十分にできます。

しかしだからと言ってただなんとなく知りたいことを知って自己満足をしていてもしょうがないなとおもったのです。

であれば、何かしらかたちに残し、自分自身の変化を記していきたいと思い、ブログをつくりました。

現在特に関心がある分野は経営の中でも組織論です。

金勘定ができることが企業存続のための直接的な条件ではありますが、

そういったナレッジや実行に移す人々の行動が粗悪であれば結局長続きはしません。

そういった意味で、人々の集団に差がでる原因などについて今後考察を深めていきたいと考えています。

ということで、馴染みの無い方にはよくわからない内容かもしれませんが、できるだけ要点をまとめて解りやすく、でも意義のなる内容を記していきたいと考えています。
最初のブログ記事として唐突ではありますが、この点をはっきりさせておきたいと思います。
MBA取得者として、これからMBAを目指す皆さんの一助となれればと思うからです。

というのも、日本においては「MBA」という言葉が一人歩きしている状況で
「よくわからないけどなんだかすごそう」という第三者的意見がほとんど。
しかしこれから勉強しようとしている当事者にとっては「MBAで人生を変えるぞ!」
くらいの意気込みがあるかもしれません。(というかそれくらいの気持ちがあってほしい)

が、MBAがなんなのか?を正しく理解していないとそれらのイメージは簡単に打ち砕かれてしまいます。

なぜならMBAとは単なる学位です。取得すれば万事うまくいくような魔法の資格などではありません。
もっと正しく言えば、日本では学位ですらありません。

MBAは日本語に直訳すれば「経営管理学修士」となります。
つまり、文科省に認可された大学院で経営学を学び、修了すれば経営管理額修士=MBAです。

では、なぜMBAがなぜ通常の学位とは別に独立したものとして広く認知されているのかと言えば、
恐らく何かしらの世論や意図が関係していると思いますが、その話は後日するとして、
直接的には簡単に言えば「アメリカの学位を輸入したから」です。

アメリカでは日本で言う文科省がありません。
教育機関は国から監視されないため、教育の質を保証するために第三者機関が「お墨付き」を与えます。
そしてこれが結構厳しいもので、権威ある評価機関のお墨付きを得た大学のプログラムが
「MBA」と認められることが一般的な理解であると思います。
興味がある方はこちらをごらんください。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%96%B6%E5%AD%A6%E4%BF%AE%E5%A3%AB

そして日本では欧米の評価機関から認定を受けている大学院は2校しかありません。
つまりその他の日本的MBAは経営学(管理学)修士であることは間違いありませんが、欧米の基準を満たしていません。

欧米の基準が全てではありませんし、必ずしも優れていると言うわけではありませんが、
ここで問われている事は「質の保証」です。

日本ではMBAというものに公的な保証も何も無いので、どんな大学のどんな教育プログラムでも
その大学がMBAだと言えばMBAなのです。
上記の「欧米の評価機関から認定を受けた教育プログラムがMBAである」と定義すると、
有名校でも平気で言っている「会計学」のMBAというものは、基本的にありえないものです。

僕はこの事実がブランディング、又、実業界でMBAの価値が上がらない一つの原因だと感じています。
MBAという言葉で大学のブランディングはできても、実用性という意味では逆にMBAの価値を毀損している状況です。

そのため、国内の大学院でMBA取得と言っても、企業(特に日系)からはあまり相手にされません。
しかしMBAが日系企業から相手にされない本当の理由は別にあります。

簡単に言うと、欧米流の経営学は日本の組織に馴染みません。
日本的マネジメントに慣れ親しんでいる日本企業の管理者層にはMBAがなんなのか理解できません。

MBAを取得すると、本人には誰よりも猛勉強をしてきた自負もあり、色々と目に付くことが増え、
それがストレスになったりします。
目に付いたことを一々会社に言っていると基本的に嫌われます(汗)
そして「MBAがなんだ!ただ偉そうなことを言っているだけじゃないか!」
のような評価になってしまうのです。

ではMBAには全く価値が無いのか?
と言えばそんなことはありません。むしろ、何にも代え難い大いなる価値があります。

それは、「学ぶ」ということを学ぶことです。
僕が卒業したのは認定を受けた2校のうちの一つなので、他の日本的MBAはわかりませんが、
MBAの特徴は簡単に言うと以下のようなことが言えます。

・ケースメソッド中心
・全員社会人
・成績に明確な差がつく
・とにかくハード

このどれもが非常に重要です。
ケースメソッド中心ということは、受け身の授業がほとんどありません。
(場合によって数時間の講義がありますが、科目単位でみれば0です。)
日本の義務教育のように、授業に参加していなくても、寝ていても、漫画を読んでいても
例え点数が悪くてもテストさえ受ければなんとかなる環境は一切ありません。

つまり、自分で考え、自分で答えを出さなければなりません。
そして全員社会人でそれなりの年齢で管理力経験者が多かったりしますから、単なる思いつきは
すぐに破綻します。

そこで成績の付け方がまた重要になります。
どの科目も確実に2割程度落とされます。これが国際認定を受けた質の保証に関わってきます。
ということは、人よりも差がつく答えや理論を自分で考えてアウトプットしなければ生き残れません。

最後のとにかくハードに関すことですが、勉強する内容も自分の専門など関係ありません。
与えられた課題に対して限られた時間、知識でとにかく最大限の結果を出す訓練をすることになります。

そのような経験を1年も続けると入学前とは違う自分がいることに気付きます。
会社内での評価はどうかわかりませんが、少なくとも個人の能力は確実に向上します。
その結果かどうかはわかりませんが、在学中に転職、昇進、希望する職種に配置転換する
人達が結構います。


少し長くなってしまいましたが話をまとめますとMBAを取得することで何もかもうまくいくことは
ありませんし、急に何かが変わることもありません。
しかし、自分次第で何にも代え難い意義のある経験ができますし、その経験は今後の人生に必ず役に立つものであると思います。

最後に、MBAで得られる最も大きい物は知識でも学位でもなく、一緒に苦労をした仲間達です。
ですので、MBAで得た経験は即効性は無いにしろじわじわと自分の人生に効いてくるのではないか?
と思っています。