フロンティア軌道法入門 ― 有機化学への応用
(I. フレミング著、福井健一監修、竹内敬人・友田修司訳、講談社)
1978年発行というかなり古い本ですが、分子軌道の考え方の基礎がわかりやすく(簡単という意味ではない)書いてあり、今でも大いに参考になると思います。私自身は学生のときに読み、手元にある本には書き込みやアンダーラインが至る所に見られます。特に、2~3章にあるKlopman-Salem式やHSAB、両性試薬のあたりは、読んで感動した記憶があります。フレミングによる約30年ぶりの改訂版「Molecular Orbitals and Organic Chemical Reactions」が2009年にWileyから発売されています。英語版ですが、内容が新しくなり、博士課程の学生さんには薦めます。