お帰り毎日王冠を東京競馬場で観戦していた私はサリオスが馬群を割って来たとき、全身の血液が脳に集まっているのを感じた。決勝線を駆け抜けた瞬間、気絶していた。長い夢を見ていた気がする。イクイノックスが秋天で優勝を飾った瞬間はなんとか病室から観ることができた。シルクは怪物がよく出るなあそれはそうと、聖来が帰ってきた。髪を切って妖艶な姿になった彼女がカメラに向けた小指にはっきりと見えた。運命のアカイイトは切れていない。◎アカイイト