もうすぐ還暦。仕事はそれなりにやってきたし、経済的にも人並み以上。でも、ふと気づけば、誰かと食事をすることすら月に一度もない。そんなとき、ネット広告で見つけたのが「ユニバース倶楽部」だった。「交際クラブなんて怪しいもんだろ」と思いつつ、電話してみたら、意外にも対応は丁寧で、登録面談もきちんとしていた。入会金も安くはないが、この年になると、変な遊びで時間を無駄にするよりはずっと効率がいい。

初めてのセッティングで会ったのは、27歳の女性。プロフィールには「都内のOLで、趣味はカフェ巡り」とあったが、実際に会うと、写真よりもずっと柔らかい雰囲気で、清楚な服装に品があった。笑ったときに少しだけ八重歯が見えるのが可愛らしく、年齢差を感じさせない会話力にも驚かされた。

最初は少し緊張していた様子だったが、私が話すたびに相づちを打ってくれて、こちらの話にもよく笑ってくれる。話題は仕事のことや旅行の話、時には人生観まで。食事のあとは軽くお茶をして、「今日はお会いできてよかったです」と、自然にお礼を言ってくれた。その一言が、本当にうれしかった。もちろん、こちらからも交通費として礼を包んだが、彼女は「ありがとうございます」と小さく頭を下げるだけで、金銭の話を一切しない姿勢に、どこかホッとした。

関係はあくまで大人同士のもの。深入りはしない。けれど、誰かに必要とされる感覚、ちゃんと男として扱ってくれる感覚、それがこの年になるとどれだけ貴重なことかを痛感した。
「金で買ってる」と揶揄されるかもしれないが、それは違う。彼女の時間と笑顔に、こちらも誠意で応える。それだけのことだ。

交際倶楽部の世界には賛否あるが、私にとっては、人生に少しだけ潤いをくれる場所だ。あの日の彼女の笑顔は、今もふと思い出す。