⇒キタサンブラック(5)♂ | オレサマのブログ
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欧字表記 Kitasan Black
品種 サラブレッド
性別 牡
毛色 鹿毛
生誕 2012年3月10日(5歳)
父 ブラックタイド
母 シュガーハート
母の父 サクラバクシンオー
生国 日本(北海道日高町)
生産 ヤナガワ牧場
馬主 有限会社大野商事
調教師 清水久詞(栗東)
競走成績
生涯成績 16戦10勝
獲得賞金 13億4413万9000円
・ 勝ち鞍
GI 菊花賞 2015年
GI 天皇賞(春) 2016年・2017年
GI ジャパンC 2016年
GI 大阪杯 2017年
GII スプリングS 2015年
GII セントライト記念 2015年
GII 京都大賞典 2016年


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キタサンブラックは、日本の競走馬、2016年の年度代表馬。主な勝ち鞍は2015年菊花賞、2016年・2017年天皇賞(春)、16年ジャパンカップ、2017年大阪杯。馬主は演歌歌手の北島三郎が代表を務める有限会社大野商事。
経歴 編集 デビュー前 編集 2012年3月10日、北海道日高町・ヤナガワ牧場にて誕生。ヤナガワ牧場とは約半世紀付き合いがある[1]という北島自身が「顔が二枚目。僕とよく似ている」[2]「目も顔も男前で惚れた」[3]という理由で購買したが、購入価格はわずか数百万円であった[4]。また幼駒時代は馬体が細めであった[2][3]。栗東トレーニングセンター所属の清水久詞厩舎に入厩する。細身の馬体重も、デビューのころには510kgに成長していた[5]。
3歳 編集 2015年1月31日、第1回東京競馬初日第5競走のメイクデビュー東京・3歳新馬戦(芝1800m)にて後藤浩輝騎乗でデビューし、1着となった。その後2月22日の第1回東京競馬8日目の3歳500万下(芝2000m)から北村宏司が騎乗(デビュー戦に騎乗した後藤はこの5日後に自殺した)、このレースを勝って、3月22日の第1回中山競馬8日目の皐月賞トライアル・スプリングステークスで重賞に初挑戦、前年の朝日杯フューチュリティステークス優勝のダノンプラチナらを退けて3連勝を飾り、皐月賞への優先出走権を得た[6]。
陣営ではキタサンブラックは大型馬であり本格化に時間が掛かると考えていたことからデビュー時点でクラシック登録をしていなかったが[7]、皐月賞の優先出走権を得たことからオーナーの北島の決断により追加登録料200万円を支払い、クラシック戦線に進出することとなった[8]。4月19日の皐月賞(中山 芝2000m)では主戦の北村が騎乗停止のために浜中俊に乗り代わりとなり、道中2番手追走から直線で一度は先頭に立ったがドゥラメンテとリアルスティールに抜かれての3着となった[9]。その後、5月31日の東京優駿(日本ダービー、東京 芝2400m)に出走、皐月賞同様に2番手追走の競馬をしながら直線で失速して14着に敗れた[10]。
同年秋、キタサンブラックは夏場の休養を挟んでの秋初戦となった9月21日の菊花賞トライアル・セントライト記念(中山 芝2200m)に出走、馬体の良化の度合いはスローだったが[5]、レース本番では直線でミュゼエイリアンを退けて1着となり、菊花賞への優先出走権を得た[11]。10月25日に行われた菊花賞では二冠馬ドゥラメンテが故障により不在の状況で、5番人気の低い評価ながらミュゼエイリアン、リアルスティール、リアファルら有力馬との争いの中、リアルスティールの追撃をクビ差で制しGI競走初優勝を果たした[12]。これにより大野商事(北島)に馬主として初めての中央競馬GI制覇の栄誉をもたらした[12]。菊花賞優勝時の馬体重は530kgであり、これは歴代菊花賞馬中で最も重い記録となった[2]。3歳最終戦は12月27日の有馬記念であった。キタサンブラックはファン投票では3位に支持され[13]、主戦の北村が12月5日に落馬負傷して戦線離脱したため横山典弘を鞍上に迎えた[14]。4番人気で迎えたレースでは逃げる形となり、最後の直線でゴールドアクターとサウンズオブアースに差されたものの3着に粘った[15]。
4歳 編集 4歳になったキタサンブラックは年内初戦として第60回産経大阪杯に出走、この競走から鞍上が武豊に交代となった。ハナを奪うと前半1,000mで61秒1のスローペースで逃げ、最終直線でも粘りを見せて逃げ切りを図るもアンビシャスにゴール寸前で交わされ、クビ差の2着に終わった[16]。
再び武が手綱を取った第153回天皇賞(春)では、ゴールドアクターに次いで2番人気に推された。レースでは先行策(実際には、後続と差がない単騎逃げ)をとり、最初の1000メートルを1分1秒強のスローペースに持ち込んでスタミナを温存、最後の直線半ばでは、単勝13番人気の伏兵・カレンミロティックとのゴール争いを繰り広げた。正面スタンド前で一旦は先頭をクビ差で譲るも内から差し返して、最後は並んでのゴール。写真判定の末、4cmのハナ差でキタサンブラックが1着となった[17]。
続く宝塚記念では、ドゥラメンテに次ぐ2番人気に推される。レースでは、道中はハイペースで逃げを打ち、最後の直線でも粘り強く逃げ切ろうと仕掛けたが、外から猛追してきたマリアライトに交わされ、さらにゴール寸前でドゥラメンテにもハナ差で交わされてしまい、3着に終わった[18]。
秋は京都大賞典から始動。単勝1.8倍の1番人気に推された同馬は、逃げを打つヤマカツライデンを見つつ2番手を追走し、残り300m地点付近で先頭を立つと追い上げてくるアドマイヤデウスをクビ差で振り切って勝利した。
続いてジャパンカップに出走。最終的には単勝3.8倍の1番人気に推され、最内枠から好スタートを切ると単騎逃げで最初の1000mを1分1秒後半の天皇賞(春)よりも遅いペースに持ちこみ、向う正面ではこのレース全般を通しても最大差である3馬身程度(いわゆる、つかず離れず近すぎず遠すぎず、の絶妙の位置)を取り、第3コーナーから直線に入った直後にかけて、後続の馬群に接近されながらも、残り400m地点付近で鞍上の武豊が追い始めると後続を再び引き離し、後方から追い込んでくるサウンズオブアースに2馬身半の着差をつけて勝利した[19]。
年内最終戦は、前年に引き続き有馬記念に出走。事前のファン投票では13万7353票を集め、2位のサトノダイヤモンドに2万票近い差を付け、1位となった[20]。迎えた本番では、最初はキタサンブラックが1番人気となっていたが、最終オッズではキタサンブラック2.7倍、サトノダイヤモンド2.6倍と僅差で1番人気を譲る形となった[21]。
レースでは、普段通り逃げ策をとるも、今度はマルターズアポジーが大逃げを打つ形となり、キタサンブラックはその後ろにつけた。最終コーナーでマルターズアポジーを交わし、その時に前に位置したゴールドアクターと鎬を削り合うような形で最終直線に入り、最後まで確りと先頭にたてる手応えだったが、残り100m付近で、ゴールドアクターの後ろに位置していたサトノダイヤモンドが末脚を炸裂させ、ゴール直前でクビ差で差し切られ2着に惜敗した。
レース後、鞍上の武豊は「位置取りは想定通りだったが、サトノノブレスにつつかれてしまった」と振り返った[22]。また事実上の馬主である北島三郎は、敗れはしたが、「勝っても負けても歌う」の予告通り、「まつり」を熱唱した[23]。
5歳 編集 5歳となる2017年は年始からの放牧を経て、年内初戦には昨年と同じく本年よりGIに昇格した第61回大阪杯を選択し、鞍上は武豊で単勝2.4倍の1番人気に推された。レースではまずまずのスタートを切り、道中は逃げるマルターズアポジー(最初の1000mは59秒6)を見る形で2番手から3番手(当馬のタイムは、ほぼ標準ペース)に控え、3コーナーから最終コーナーにかけてスパートをかけると、直線に入る頃にマルターズアポジーを交わして先頭に立ち、その後も詰め寄るステファノスやヤマカツエースを押さえて、2着となったステファノスに3/4馬身差をつけ勝利、GIとなった大阪杯の初代王者に輝いた[24]。
大阪杯からひと月足らずで迎えた第155回天皇賞(春)では、昨年からの連覇を狙うキタサンブラック(鞍上は変わらず武豊)と、有馬記念で熱戦を演じたサトノダイヤモンドとの2強対決と目されて2.2倍の1番人気に推された。内枠の2枠3番から好スタートを切ると、戦前から大逃げを打つと宣言していたヤマカツライデン(最初の1000mは58秒台のハイペース)を早々に行かせて2周目の1コーナーから向こう正面の途中まで7~8馬身の差を与えるも2番手で折り合った。そのまま自分のペースで競馬を進めた後、向こう正面から3コーナーにかけて一気に先頭に詰め寄ると4コーナーで先頭に立ち、直線では