お金をめぐんでください | 燃える闘魂ママ@アメリカ〜40で妊娠.出産。三兄弟と格闘中

燃える闘魂ママ@アメリカ〜40で妊娠.出産。三兄弟と格闘中

2006年10月14日の出会い→サンディエゴ→NC州ジャクソンビル、2018年7月に念願のサンディエゴの自宅に戻り、蘭は40で三男を出産。11歳、9歳、2歳の息子たち、ジャーマンシェパードのリリー、そして相変わらず鬱陶しさ1000%のマシューと共に毎日奮闘中。

駐車場で車に強くんを乗せていたとき、ある男性が「奥さん、奥さん」と私に声をかけました。


「怖がらせるつもりじゃないんです、怖がらせるつもりじゃないんです。私はホームレスです。小銭をくれませんか」


ここサンディエゴには、お金をめぐんでください、とカードを持って中央分離帯や交差点で立っている人があちこちにいます。ラスベガスには、若いホームレスがうつむいたまま路上に座って、黙って物乞いをしています。



マシューは「この人たちを見ると、いつも心が痛む。でも、中には家もちゃんとあって、これを仕事にしている人もいるんだよ。日本にいるホームレスは、身なりにまったくかまっていなくて、本当に病んでいるようだけどね」


そんなことを思い出して、私は「ごめんなさい、お金持っていないんです」と言いました。彼は何もいわず、別の人を探しにいきました。



彼にお金をあげなかった私はひどい人間なんだろうか・・と少しもやっとしました。教会や団体を通して、ホームレスの人たちへの支援の寄付はしたことがあるけれど、ホームレスの人に直にお金をあげたことがありません。


この心理的な壁は何なんでしょうか。



私にとって、ホームレスの人たちは、小さいときから、どうしたんだろう・・と気になっている存在でした。でも直視はできない。彼らも一人の人間。話してみたい、でもこわい・・


日本でも、アメリカでも、職につけない人はたくさんいます。家を失う人もいます。その状態から抜け出せない人に共通しているのが、精神的なひっかかりだと思います。


ひっかかったものを取り除いて、少しでもその人が生きやすくなる手助けがしたい。自分のなかにある心理的な壁も取り壊したい。


そんなことを思い、ある職業につくためのリサーチを始めました。勉強の時期を入れると、10年はかかる計画です。42歳か。まだまだ若いぞ。修士号取得が必須条件なので、学費をどうするか、マシューと相談しなくてはいけません。


経済学部卒で、いままで働いてきた分野とはまったく違う畑。大変そうだなと思いつつも、すこしわくわくしています。来週は、図書館に行って、もう少しリサーチを進めます。