ご無沙汰しております。

皆様、お元気でしょうか。

私は相変わらず元気にやっております。


繁忙期を終えた会社は、2ヶ月弱ですが閑散期となります。

定時で上がれることも多くなった私。


久々に読書が熱いです。



最近読んだ本で、どうしてもレビューを書きたいものがあったので、今日は久々の更新です。


今回読んだものは、乾くるみさん著の『セカンド・ラブ』です。

セカンド・ラブ (文春文庫)/文藝春秋
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乾くるみさん、といえば『イニシエーション・ラブ』が有名ですよね。イニシエーション・ラブは、私がこのセカンド・ラブを読むきっかけでもあります。


いろんなブログやサイトで賛否両論が多々ありますが、私はこのセカンド・ラブは予想外のラストでびっくりしましたし、はまりました。



以下、ネタバレになりますので、ご注意くださいませ。

















ネタバレここから。




なんといっても、ラストの展開が、、、まさか正明が幽霊だったとは。

それがこの本のメインのトリックなのかなと思います。

多くの読者さんは、正明が死んでいるとは思わないでしょうね。


序章でも正明が新郎だと思っていたし、いや思い込んでいたし、それよりも、”春香と美奈子が同一人物ではないか”っていう方に意識が傾いてしまったからでしょうか、やっぱり正明が死んでいるとは思わないでしょうね。



一度目、本当に最後の最後まで読んだところで、私には意味がわからず『え?』ってなり、慌てて終章を読み直し、それでもまだわかってなくってネタバレサイトで解説を拝見。

あーそういうことね!ってことで、序章だけもう一度読み直しました。




そこで、引っかかった文章があります。


序章 ノンブル13~14にかけて

春香――そう、君はそもそも、誰なんだい? 本当に「内田春香」なのか?

美奈子――そう呼び掛けてみても、君は反応しないだろう。今は濃い化粧のせいで「美奈子」そっくりな顔になっていることを、君はわかっているのか?

君はその最大の嘘を、これからもずっと隠し続ける覚悟が本当にできているか?


なんかここの文章だけ、やけに引っかかりました。

特に一番下の「君はその最大の嘘を、~」っていうのがね、気になったんですよ。


本物の美奈子は約1年前に亡くなっていて、それは作中でも語られています。

でもね、紀藤は正明よりも先に、春香=ミナコだと知っているわけです。

上の赤字の部分は序章の結婚式での正明の独白。その時点では、当たり前ですが春香=ミナコだってことは紀藤も正明もわかっているのに、、なのになんで


君はその最大の嘘を、これからもずっと隠し続ける覚悟が本当にできているか?


という文章になるのかなって。



これからもずっと『春香=ミナコ』ということを隠し続ける?誰に??正明に???何のために????

そんな風に思ってしまいました。



ここからは単なる私の推測ですが、実は既に死んでいるのは美奈子ではなくて春香なのではないか、と思ったんです。


終章 ノンブル287

「しかも単にそっくりな~(中略)それからはお互いにこっそりと連絡を取り合って――」


美奈子と春香は、20歳の時に会ってから、ちょくちょく二人で会ったりしていたんだと思うんです。

たとえば、互いになりすましたりとかして、環境の違う生活をたまに味わったり、とか。

で、そんなときに事故に遭って、入れ替わったまま、美奈子は春香として生活する道を選び今に至る、とかね。


まぁそれは仮定の話ですけど、経緯はどうであれ、春香が事故にあった際に、美奈子は内田家の春香になることを決めて、新たな道を選んだのかなーって考えています。



そう考えると、春香になりきっている美奈子が自分の免許書を持っていてもおかしくはない。



きっと正明は、死んでからその事実を知ったんでしょう。

その事実を知る経緯すら推理できませんが、なんとなくそうだと思ってしまいます。

美奈子が今まで隠していて、家族すらもだましているわけですし、これからも隠してだましていくわけですから。


その事実は、紀藤にも知られていないでしょう。

それが正明の言う最大の嘘に繋がるのかなーって。




終章で紀藤と盛り上がって正明のことを会話していますが、、、紀藤、お前もだまされてるんだよ(笑)って考えると、ちょっと面白いです。

紀藤は、自分の独立資金に春香や正明からの出資なんかもアテにしていたり、そのえげつなさが苦手でしたね。





っていう私の解釈という名の妄想でした。

いまぱらぱらと読み直してみると、そう解釈するには難しい部分も多々ありますが…



でもね、上記の憶測で言う美奈子はやっぱり怖い。


ミナと春香として正明に接し分けていた演技力や、銀座で松本先生に会ったときの対応を見ると魔性度合いは半端ない!!!

おまけに、春香としての人生を送り家族すらだましているわけですから、それはもう、、、なんというか、魔性を超えていますよね。私には考えられないし、考えたくもない。


正明は正明で、春香と付き合っていながらミナに会っていたことは、正直あんまりよくないなと思いました。

童貞云々、こういう男とは付き合いたくないな、って。春香はもちろん一人二役していたから知ってはいましたが、正明は春香にだまってミナと会っていたわけですからね、よろしくないでしょう!

でもさ、実際春香が旅行中にミナに会いに秋田まで行くわけですから、正明の中では本命はミナだったのかなと思います。ミナが店を辞め、住所もわからず、もう二度と会えない、だからって免許のうろ覚えの住所を頼りに秋田まで会いにいくなんて…いくら80年代だからって言っても行動力ありすぎじゃないですか?よっぽど会いたかったんでしょうね。


ちなみに、個人的にはこの作中にでてくる、正明、春香、ミナ、紀藤、キャラとしてはみんな苦手です。

倉持さんは、苦手というか怖い。。。




ま、最終的にまとめると、イニシエーション・ラブとはまた違ったストーリーで、読後感は非常に悪いけど、いろいろ腑に落ちないところも含めてこのお話は好きです。

また時間をあけて、読みたいと思います。