百田尚樹『永遠の0(ゼロ)』
読了しました。
以下あらすじ。
「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくるー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
とにかく涙が止まりませんでした。
歴史の事実として、特攻という事があったことも知ってはいたし、若い人がたくさん特攻隊として命を落としたことも知ってはいたけれど、可哀相だな、くらいにしか思っていなかった…。
こんな事が、人を人とも思わない事が、たった68年前に行われていたなんて。
何より辛かったのは、戦争が末期になって、人も物も不足して…それまで免除されていた大学生やさらに若い人たちを、特攻させるためだけに訓練させていたこと。
その訓練ですら、失敗すれば死ぬことになる。さらに、訓練が終わった後、すぐに出撃するわけではなく、黒板に自分の名前が貼り出されてから、出撃することになる。いつ出されるかわからない。言ってみれば、死刑執行宣告を待つ囚人のようだという。少なくとも死刑囚は自業自得だと思うが、特攻は違う。
なぜもっと早く国のトップたちは降伏しなかったのかと思う。
どんな思いで飛び立ったんだろう。
とても想像できない。
作中に、特攻隊はテロリストと同じという新聞記者が出てきた。
何を、どう間違えばそんな考えに至るのか、理解に苦しむと同時に怒りが沸いた。
大切な家族や恋人と2度と会えなくなってしまうと思ったら…いつかはみんな死んでしまうけれど…考えたくない。
戦争体験者が減り、平和が当たり前と思っている私たちのような若い世代にこそ、読んで欲しい一冊だな。文庫にしてはやや厚めだけど、読みやすい作品だと思う。
私は戦争ものがとても苦手で、この作品も読もうか迷ったけど、読んでよかった。
百田さんの作品はこの作品以外に『モンスター』という、整形をテーマにした作品も読んだ。
とても細かな心理描写と、テーマについての膨大な情報に、二つの作品とも一気に入り込めた。この人男の人なのに、整形した女性の心情とかもとてもリアルで…かなりビックリ。
オオスズメバチがテーマになってる作品もあるみたいなので、それも読んでみたい。
最後に、トップがダメだとどうしようもないね。特にトップダウンの組織では。
それにしても、守備範囲が広いな~。
うん、いつも通り思うまま書いて訳わからんくなりました。
iPhoneからの投稿



(この話は表紙が漫画っぽかったからかな?)