恋愛
ブサイクで面白い男を好きになって、きれいで無口なボーイッシュに恋をする。「そんな奴のどこを好きになったの?」「よく見て、顔ぺったんこじゃん。」私は全くブサイクだとは思っていないのに、周りはいつもそう言う。恋をすると、SNOWがかかるみたいに補正されてしまうのだろうか。あんなに茶目っ気のあるかわいい笑顔で笑うのに。心配するほど恋敵がいないところが、男を好きになったときに感じる楽なところ。大変なのは女の子を好きになったときだ。周りにいる同性が全員恋敵に見えるからだ。腕に巻き付く女。抱き着く女。二人きりで食事に行く女。「友達同士で遊んでるだけじゃん」と、気持ちを落ち着かせようとする自分と、「自分と同じで性的に見ている奴があの中にもいるかもしれないだろ」と嫉妬に狂う自分。同性の辛いところは色々ある。まず告白してもOKは貰えない。告白しないまま、孫の代まで見守るか。その子との関係を壊すことを覚悟して、告白するか。出会わなければずっと異性愛者でいられたし、こんなに悩まずに済んだのに。と、当時はハゲるほど悩んだものの、今では創作に役立っている。もう女の子に恋はしたくない、苦い思い出である。