終わる・・・マクベスの記録@パンフレット | 丸山隆平holic!~オレンジ色に染まる日々~

丸山隆平holic!~オレンジ色に染まる日々~

関ジャニ∞を全力で応援中♪
10年目eighter、
自分用の記録です
(まるちゃん多め♡)

もうすぐマクベス千秋楽も終わってしまう。

まるがここまで全力で駆け抜けてきた過程を思うと、
今はただただこの幕が無事に閉じることを祈るのみ。


あと数分後には
過去最高のスタンディングオベーションの中、涙ぐみ、抱き合う丸山隆平が・・・と想像するだけでじーんとこみ上げてくる。


私にとっても、
あの発表の瞬間から自分なりにマクベスを追いかけてきた怒涛の日々がとうとう終わってしまうのかと思うと、寂しくてしょうがないよ(T-T*)


マクベスについての締めくくり、
最後の感想を書く前に
パンフレットについて。

まだ稽古半ばの段階で綴られているキャストの方々の言葉。
そこから感じたことを自分用に記録しておきたいと思います。


以下、内容に触れてます。




★丸山隆平/マクベス

今のところマクベスと自分との共通点は見つかっていない。
観てくれる方が見つけてくれたらそれはそれで面白い。
もしも全くの別人に見えたら、お芝居をする人間としては「よっしゃ!」です。

共通点どころか、観れば観るほどマクベスは、まると重なる・・・。
別人に見えたとしたら、それはきっとパブリックイメージの元気なまるしか知らない人たちでは?

人懐っこい笑顔
実は繊細な心
まだまだ!もっと!とくすぶる野心
たまにみせるパニック、
尻に敷かれる性質・・・

ほら、マクベスそのもの。

目指すのは、観てる人がトイレに行くのも忘れるくらいのスピード感(笑)

2時間半を一気に魅せるあのテンポ。
まさに破滅へと疾走するマクベスを体感できました。


★遠藤要/マクダフ

裕美さんからはとにかく格好良くいてほしい」と。
稽古中は家族を殺されてしまうマクダフにシンクロして、マルちゃんに本気でメラメラと怒ったり(笑)

子どもたちみんなだな?
と辛い確認をするあの声と
オレのせいだと、自分の足を拳で何度も叩きつける音が蘇ります。
熱い演技に引き込まれました。

マルちゃんはすごく純粋な人。
稽古前にみんなで外にいた時、マルちゃんがふと太陽に向かって
太陽さんおはよう、今日もありがとう」
って!
マルちゃんからは常に良い空気が出ていますし、みんなをまとめ上げる素晴らしい座長ですよ。

嬉しい言葉。
カーテンコールで満足そうに目線を交わすふたりの姿が忘れられません。


★安藤聖/マクベス夫人

マクベス夫人は一般的には悪女のイメージ。
でも、今回のは裕美さんの提案でそのイメージを払拭し、愛情深い女性として描くことに挑戦。

「ひたすら夫のために」という痛々しいほど真っ直ぐな気持ちを常に根底に持ちたい。

裕美さんはマクベス夫妻が一心同体ということを大事にされているので、稽古場では丸山さんとそこを意識して、互いの役作りを進めています。

本や映画を観た限りでは、
自分が王妃になりたい野心ゆえ夫を焚きつけるイメージ
でもこのマクベス夫人は、
愛する夫を王にしてあげたくて
ただただ献身的に夫を支える、強くてもろい女性でした。

一心同体

観劇後はこの言葉がとても腑に落ちた夫婦像。

互いの愛を確かめ合うあのシーンがあったからこそ、そのあと、ふたりそれぞれが孤独のうちに破滅に向かう様は一層悲しく、観客の心を大きく揺さぶったことは間違いないし、

マクベス夫人を愛情深い女性に描いたことが、この「マクベス」の印象を根本的に決定づけたと思う。


★奥村佳恵/マクダフ夫人・フリーアンス

裕美さんから
「マクベス夫人が絹のような質感とするなら、マクダフ夫人は木綿。そういう温かみとか生活感を感じられるような人であってほしい」と。

たしかにマクダフ夫人と息子の会話シーンは、肩の力を抜ける数少ないシーン。

こんな微笑ましい親子にも、容赦なく訪れる最期。
観る者に恐れを抱かせるあの残虐なシーンは、マクベスの狂気がこれからますます破滅に向かって暴走して行くことを思い知らされる重苦しい時間でした。


★石田佳央/バンクォー

バンクォーについては、強くて優しくて漢らしくて、男として完璧、というイメージを持って挑んだ。
でも、稽古が進むうち意外と人間らしい部分もあることが分かってきて・・・。

この人間らしい部分、ここでは具体的には、子離れできず息子のフリーアンスを愛する父親の部分を挙げてるけど、

私がこの物語でいちばん引っ掛かったのは実はバンクォーの見えない心理。
マクベスと一緒に魔物の予言を聞いてるのだから、彼の心にもそれなりに大きい衝撃はあったはず。
果たして完璧な男だったのか、それとも見えない密約はあったのか・・・

人間らしい部分が描かれているとすればやはりそこだと思うから、どうしても知りたくていまだに考えを巡らしてしまいます。


★三上市朗/ダンカン

「ギルバート・グレイプ」でも共演した丸山くんのことは、もう完全に「親心」で見守ってきましたから(笑)
今回もどう成長していくのか楽しみです。

ダンカンはとにかくみんなに愛されている王様なので、「ああ、この王様を殺しちゃダメだよね」と誰もが納得するような最初のインパクトが重要。

労をねぎらい、さぁ、抱かせてくれ、と抱こうとするも、逆にバンクォーに抱えあげられるところや、

歓待の礼としてマクベス夫人に
この指輪を貴女にあげまぁす♡
なんていうお茶目で愛すべき王様・・・

たしかに殺したらアカンわー(ノД`)


★窪塚俊介/マルカム

マルカムはマクベスとは対極の存在で、正統な王位継承者。
その「正」の面と、命を狙われ疑心暗鬼に陥るという二つの面をどう表現するかが面白く、僕が突き詰めていくところ。

決起を求めやってきたマクダフに、
頭に花を差すふざけた出で立ちで、
自分に王になる美徳はないと自らの悪徳をこれでもかと並べ立てるシーン。

ここまですることでマルカムの「正」が際立ち、
自ずとマクベスの存在が、より「悪」へと印象づけられた気がする。


★辰巳智秋/ロス

今まで観た「マクベス」では、正直、ロスが何をした人かまでしっかり認識できてなかった。
でも今回、裕美さんが再構築してくれたおかげでロスの「ストーリー」が明確になっている。

バンクォーの暗殺にロスが加わっているのも、今回ならではの解釈。

パンフレットを読んでから、
2回目はロスに注目して観てました。

マクベスが、ひとりになりたいんだ
と夫人を奥へやり、手下にバンクォーの殺害を命じる場面。

その様子を物陰から覗いていたロスの姿にこの時初めて気づいてビックリ!
1回目は上手側だったので角度的に見えなかったのか。

アピールし、尽くしたのにマクベスにはあまり重用されず寝返ってしまう。

ロスに注目すると全く別の物語が見えてくるようでおもしろい。


★加賀谷一肇/魔物(長男)

マクベスを翻弄したり悪に導いたりすると同時に、物語のキーポイントとなる存在。

シェイクスピア作品に、いちダンサーである僕が求められたということに驚いた。

裕美さんからマクベスの戯曲には魔女が歌ったり踊ったりする描写があるから、魔物役は身体表現ができるダンサーにお願いしたいという意図を聞いて納得。

振付は冒頭のプロローグ部分を担当。

マクベスによって殺された兵士が起き上がり、残った3人が魔物となって踊り出すこのシーン。
センターでしなやかに踊る姿が印象的でした。


★柴一平/魔物(次男)

今回の魔物は幻影でありながら実在もしているような、あいまいな存在を求められている。

丸山さんは素晴らしくポジティブな方ですね。
きっと一番プレッシャーを感じているんでしょうけど、魂の強さが伝わってきます。

振付は幻の短剣のシーンを担当。

白シャツ姿のマクベスが短剣の幻影に導かれ、魔物たちに身を委ねてクルクル翻弄される様は、まるで宙を舞ってるかのように美しかったな。


★宮河愛一郎/魔物(三男)

※振付は8人の王の幻影が登場するシーン

ダンサーじゃない人が踊っても、表現として面白いものができることを実証できれば。

少しおどけた音楽に、
8人の王の幻影がスリラーさながら一斉に踊り出すシーンは独特でおもしろかった。


原作の魔女の台詞には
楽しいショーをみせてやろう」
とあるし、ト書きにも
「魔女たちは踊り、その後で消える」
とあるので
付け足したわけではありません。

こう裕美さんがわざわざおっしゃってる通り、魔物がダンサーである必要性に納得。


★木場允視/アンガス

「マクベスを心から敬愛している」
でも、後半には、マクベスに対して迷い葛藤する場面もあるので、そうした心の変化も説得力を持って演じなくては・・・。

幸いマクベス役が丸山さんなので、マクベスを敬愛しているという部分は自然に演じられる気がします。
見た目がまずかっこいいですし、人間的にも素晴らしい方なので、役に入る前に僕自身として尊敬しています。

めちゃくちゃいい人じゃないか!


★チョン ヨウホ/レノックス

レノックスは今回の登場人物の中では道化的な役割でもあるんじゃないかと。
王になったマクベスの下について媚びたり、太鼓持ち的な面や、ちょっとズルいところもある。
今回の解釈では足に障害があるから、それが彼が身を守る処世術なのかも。

そんな男が、なぜ堕ちていくマクベス夫妻から離れないかも不思議だったが、今は二人に同情しているからなのかなと。

恐らくマクベス夫妻のいちばん近くでコトの成り行きを見ていたレノックス。

単なる太鼓持ちというだけではなく、障害を抱え、誰よりも人の気持ちが分かる人物なのかも・・・と勝手に想像してみた。


ひとりずつ注目してみると、

まるの
誰目線で観るかで物語の見え方も違ってくると思う

という言葉通り、
登場人物それぞれの心情を想像しながら観るといろんなことが見えてきて、
今回のマクベスがいかに緻密に繊細に作られた舞台だったか、思い知らされます。

マクベスというタイトルロールだけど、

マクベスを取り巻く群像劇だという見方にも納得。




いま、7月24日15:35

そろそろ、終わった頃かな・・・



まる、お疲れ様でした。