今回は古川黎明中の中学受験について書いてみます。
昨年度カラフル学舎では、古川黎明中学校を2名受験し2名合格しました。
しかし、この人数だけですと実績としてはなんともいえません。
ともあれ、今年も何名か受験希望の生徒が在籍しています。
それにしても、毎年、こちらの中学校の合格基準が分からない、といった類の話があとをたちません。
けれども、試験が行われる以上明確な判断基準が存在していることだけは確認しておきます。
それから、公立高校のように偏差値から推測した合格ラインはないと私は考えています。
なぜなら、(仙台まで行けば他の中学校はあるでしょうが)大崎地区で他に競合する中学校がない現状を踏まえますと、純粋に定員内に入ったか入らなかっただけのヨーイドン的要素がはらんでいるからです。
塾に通うなど相当な準備をしても、残念ながらダメだった・・・という生徒でも、その後、気持ちを切らさず地元の中学校で上位をキープし晴れて志望校に合格する生徒が少なからずいるのはそのためです。
(※中には、3年後、古川黎明高校に入学して雪辱を果たし、その後国立大合格を勝ち取った者も身近にいます)。
また、中学受験に興味を示さない、受験すれば受かる力のある子も一定数存在している側面も忘れてはなりません。
合格する要因には、とにもかくにも受験を決断することがいかに大事かを物語っていると私は考えます。
そして、合格したからと安穏とできない要素にもなるでしょう。
こうした背景を自分なりに踏まえた上で、私は受験を希望する生徒やその保護者様と向き合っています。
先ほど受験すれば受かる力のある子も一定数存在している、と書いてしまいましたが、つまり、これにしてももはや主観にしかなりえないということなのです。
だとしたら、一体何を目安に頑張ればいいんだ?というお話になると思います。
実際、疑問を感じられた方はその通りで、ここに、他に競合校がない受験の難しさが潜んでいるわけなのです。
古川学園中もあるじゃないかと思われた方もいるでしょう。
しかし、こちらは受験日が違いますのでまた別の話になります。
すると、通常の対策としては、徹底的に生徒を煽るか、あるいは生徒の自主性に任せるか、といった指導になりがちです。
そして、自己責任という名の下に、生徒をどんどん落としこんでいくのです。
これは、反面仕方のないことではあります。
なぜなら、合格ラインが見えない、つまりゴールが見えないまま進まざるえないからです。
従いまして、当然ながら、それでもいい!それでも受験をしたい!そして自分は合格するんだ!という強い意志のある生徒が最終的に残ります。
特に、当校は設定していませんが、中学受験コースの集団授業であれば、おそらくそのあたりが顕著なはずです。
でも、果たしてそれでいいのでしょうか?
いや、そういった疑問を投げ掛ける前に、ある程度の割切りが求められてくる現状にも目を向けていただくことは必要かもしれません。
ただ、そんな現状に一石を投じるお話をひとつ挙げさせていただきます。
以前在籍していた塾で、「中学受験をする生徒の方が高校受験をする生徒より必死で勉強する」と話されていた先生がいました。
実際、私も直接指導にもあたっていたのもあり、そう感じる場面は多かったです。
しかし、これは、今思い返せばですが、小学生が必死でやってるのではなく、教える側が、どこまでやればいいか分からなかった、ということの表れなのではないでしょうか?
この部分をいかに深く解釈して指導にあたるかが、結局のところ私たちの責任になるわけです。