竹田和平の本を読んだ。驚いたことに、彼の投資手法が自分のやり方とそっくりだった。

 

最大の特徴は、下値に指値して放置することだ。これで

 

「上がってよし、下がってよしの株価かな」

 

を実現できる。

 

自分はこれまで氏のやり方を全く知らなかったから、同じやり方になったのは偶然だが、根本にある考え方を見るとある意味当然の帰結とも言える。

 

和平氏は、今にも上がりそうな調子の良い株ではなく、市場から見放された割安株を買う。株は最終的には生み出すキャッシュでその価値が決まるから、それに対して割安なら損をする可能性は低いし、運良く花が咲けば何倍にもなるという考え方だ。

 

これは投資の考え方というよりも、事業で得た感覚によるものだと言っていい。彼はブームが終わったボーリング場を土地の値段だけで買いあさり、その後大した盛り上がりがなくとも続けることができた。それは、買収に余計なお金を払わなかったからだ。借金もしていない。

 

株式投資もこれと同じである。収益に対する価格が安ければ、最終的には損をしない可能性が高まるのだ。もちろん、収益がマイナスにならず、できれば増えるものを選ぶことが必要だ。

 

投資で儲けようとしてもうまくいかないというのは、私も実感がある。すぐ上がる株というのは、すぐに大きく下がる危険をはらむ。だから、4勝1敗でもトータルで負けるとうことが起きるのだ。

 

見るところが同じなら、手法も似通ってくる。バフェットやテンプルトンの投資法が似ているのも偶然ではないだろう。彼らが見ている境地に自分も近づけたらと思う。

 

花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学~ (文春文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4167756013/ref=cm_sw_r_cp_tai_3uuNEb2A3ZTTF