ベーシック・インカムが一時期話題になったが、その反論としては、お金を無条件で貰えれば誰も働かなくなるだろうということだった。しかし、アンケートでは実際に今の仕事を辞めると答えた人は少数で、多くの人は今の仕事を続けたいと答えた。なぜか?人は収入を得る以外に活動を欲しているからだ。

つまり、この問は、仕事と収入が切り離されたら人は何をするかという問いである。もっと稼ぐも良し、好きなアートに取り組むも良しという具合である。

実は、多くの人は既にベーシック・インカム(生活するに足る収入)を得ている。しかし、それでも仕事に取り組もうとする。特に、自ら望んで仕事をしている自営業者やアーティストに顕著である。つまり、仕事と収入が切り離されたら、人はより自分のやりたいことに没頭し、もっと幸せな人生が送れるのではないかということだ。

導入はまだ現実的ではないかもしれないが、年金生活者はこれに近い。現役のときからこの思考実験を行うことは、いかに豊かな人生を送れるかを左右するだろう。

投資で言えば、ベーシック・インカムを達成していれば、余ったお金は投資に回せる。成功すれば大金持ち、もし失敗しても苦なしで生きていける。この考えが浸透すれば、もっと人々を幸せにできるのではないだろうか。