なぜ、人は動かされるのか。セールストークや宗教における人の行動における心理学的な観点での研究をまとめた本。
それぞれそういう傾向があるということは知ってたが、研究結果を見ると明らかに違いが出るほどで、人がいかに単純なのかを認識させられた。
人は物事を瞬時に判断するために、ある刺激に対してテープレコーダーが再生されるような「カチ・サー」反応を見せる。
1. 返報性
何かをもらったら、返さずにはいられない。これは相手に好意を持っているかどうかは全く関係がない。そう言えば、最近自分もなかなか会ってくれない顧客に資料を送ったら、それが理由で会ってくれた。何かを得たければ、まず与えよということか。
返報性は必ずしも物を与えた時だけ有効なのではない。最初に高い要求を出して、それがダメな時に譲歩すれば、それも「与えた」ことになる。交渉術の基本だが、ここにも心理が働いている。
2. コミットメントと一貫性
人はなぜか、自分が言い出したことは一貫性を持ってやり遂げようとするらしい。例え最初に言い出したことが間違いだったとしても、一貫性を保つためにやり遂げようとする。会社の役員会がおかしな方向に進んでしまう原因にもなっていそうだ。
人に何かをやらせようと思ったら、最初に質問をしてしゃべらせることだ。健康食品を売りたい場合に「健康に興味はありますか」と質問して「はい」と言わせればその時点でこっちのものだ。
3. 社会的証明
みんながやっていることは正しいと思い込む。特に日本人に強く見られる傾向だ。お笑い番組の笑い声や、「お客様の声」なんかはこれをうまく利用している。
4. 好意
外見は大事。人は好意を感じている相手には「イエス」と言いがち。「類似性」も好意を感じさせる理由の一つだ。「馴染みがあるものかどうか」も判断基準らしい。そう考えると、テレビで繰り返しCMを流すのも無駄ではないということか。
5. 権威
制服と肩書にはとことん弱い。
6. 希少性
少ないことはいいことだ。少なければ少ないほど、人はそれに対して価値を感じる。特に、既にあるものがだんだん少なくなっていくと、失うことに対する喪失感は強い。「限定●名」「残りわずか」というのも希少性を利用したマーケティング手法である。
ロミオとジュリエットも、禁止されていたからこそ強く惹かれ合ったのだろう。
これだけを見ても、人がいかに単純でロジカルじゃない部分が多いかが分かる。自分が影響力の武器に流されていないか点検しつつ、うまく利用して世の中を渡っていきたいものだ。
それぞれそういう傾向があるということは知ってたが、研究結果を見ると明らかに違いが出るほどで、人がいかに単純なのかを認識させられた。
人は物事を瞬時に判断するために、ある刺激に対してテープレコーダーが再生されるような「カチ・サー」反応を見せる。
1. 返報性
何かをもらったら、返さずにはいられない。これは相手に好意を持っているかどうかは全く関係がない。そう言えば、最近自分もなかなか会ってくれない顧客に資料を送ったら、それが理由で会ってくれた。何かを得たければ、まず与えよということか。
返報性は必ずしも物を与えた時だけ有効なのではない。最初に高い要求を出して、それがダメな時に譲歩すれば、それも「与えた」ことになる。交渉術の基本だが、ここにも心理が働いている。
2. コミットメントと一貫性
人はなぜか、自分が言い出したことは一貫性を持ってやり遂げようとするらしい。例え最初に言い出したことが間違いだったとしても、一貫性を保つためにやり遂げようとする。会社の役員会がおかしな方向に進んでしまう原因にもなっていそうだ。
人に何かをやらせようと思ったら、最初に質問をしてしゃべらせることだ。健康食品を売りたい場合に「健康に興味はありますか」と質問して「はい」と言わせればその時点でこっちのものだ。
3. 社会的証明
みんながやっていることは正しいと思い込む。特に日本人に強く見られる傾向だ。お笑い番組の笑い声や、「お客様の声」なんかはこれをうまく利用している。
4. 好意
外見は大事。人は好意を感じている相手には「イエス」と言いがち。「類似性」も好意を感じさせる理由の一つだ。「馴染みがあるものかどうか」も判断基準らしい。そう考えると、テレビで繰り返しCMを流すのも無駄ではないということか。
5. 権威
制服と肩書にはとことん弱い。
6. 希少性
少ないことはいいことだ。少なければ少ないほど、人はそれに対して価値を感じる。特に、既にあるものがだんだん少なくなっていくと、失うことに対する喪失感は強い。「限定●名」「残りわずか」というのも希少性を利用したマーケティング手法である。
ロミオとジュリエットも、禁止されていたからこそ強く惹かれ合ったのだろう。
これだけを見ても、人がいかに単純でロジカルじゃない部分が多いかが分かる。自分が影響力の武器に流されていないか点検しつつ、うまく利用して世の中を渡っていきたいものだ。