21世紀の資本論は、フランスの経済学者トマ・ピケティが書き、分厚い専門書であるにも関わらず、米国でベストセラーとなった本である。まだ日本語翻訳版が出ていないため解説を読んだ程度であるが、簡単に感想を記しておくことにする。
ピケティは過去200年に亘る税務データから、一部の例外を除き恒常的に資本収益率が経済成長率を上回るr>gとなることを発見した。この状態が続けば資本家は常に労働者以上に金持ちになり、貧富の格差が広がっていく。これは資本主義では避けられないことであり、ピケティは格差を縮小するために国際的な資産課税が必要だとしている。
理論の真偽はさておき、資本家が労働者よりも金持ちになるということは実感として分かる。本当のお金持ちは年収1,000万円以上を稼ぐエリートサラリーマンではなく、土地や株式を保有する資本家である。そして、土地や株式の多くは相続によって引き継がれて来たものである。
つまり、生まれながらにして貧富の差ができてしまうということである。身分制度がない現代においても、資本主義の帰結としてこのようなことが起きてしまうのである。
では、個人としてこのスパイラルから抜け出すにはどうしたらよいか。答えはシンプルである。自分も資本家になればいいのだ。
とはいえ、宝くじにでも当たらない限り、一朝一夕に資本家になることはできない。しかし、一生をベースに考えると、生涯賃金は約3億円のうち1億円(土地を含む)を貯蓄に回せたとして、それを老後の20年間5%で運用できたとすると、複利計算で2.6億円にはなる。多少の取り崩しがあったとしても、十分立派な資本家の仲間入りである。
では、何で運用すればいいのか。まずは不動産である。すなわち、いつでも賃貸に出せるようないい物件を持つことである。子供がいるうちは自分たちで目一杯使い、独立してからは一部ないし全部を賃貸に出せばよい。それだけで、少なくとも払ったローンの金利くらいは取り戻せるだろう。
あとは、債券・株式などを組み合わせて投資をするといい。しっかりと殖やそうと思ったらやはり株式は必須である。その一助となれるようなビジネスができればいいと考えている。
トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!―週刊東洋経済eビジネス新書No.76/東洋経済新報社

¥価格不明
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ピケティは過去200年に亘る税務データから、一部の例外を除き恒常的に資本収益率が経済成長率を上回るr>gとなることを発見した。この状態が続けば資本家は常に労働者以上に金持ちになり、貧富の格差が広がっていく。これは資本主義では避けられないことであり、ピケティは格差を縮小するために国際的な資産課税が必要だとしている。
理論の真偽はさておき、資本家が労働者よりも金持ちになるということは実感として分かる。本当のお金持ちは年収1,000万円以上を稼ぐエリートサラリーマンではなく、土地や株式を保有する資本家である。そして、土地や株式の多くは相続によって引き継がれて来たものである。
つまり、生まれながらにして貧富の差ができてしまうということである。身分制度がない現代においても、資本主義の帰結としてこのようなことが起きてしまうのである。
では、個人としてこのスパイラルから抜け出すにはどうしたらよいか。答えはシンプルである。自分も資本家になればいいのだ。
とはいえ、宝くじにでも当たらない限り、一朝一夕に資本家になることはできない。しかし、一生をベースに考えると、生涯賃金は約3億円のうち1億円(土地を含む)を貯蓄に回せたとして、それを老後の20年間5%で運用できたとすると、複利計算で2.6億円にはなる。多少の取り崩しがあったとしても、十分立派な資本家の仲間入りである。
では、何で運用すればいいのか。まずは不動産である。すなわち、いつでも賃貸に出せるようないい物件を持つことである。子供がいるうちは自分たちで目一杯使い、独立してからは一部ないし全部を賃貸に出せばよい。それだけで、少なくとも払ったローンの金利くらいは取り戻せるだろう。
あとは、債券・株式などを組み合わせて投資をするといい。しっかりと殖やそうと思ったらやはり株式は必須である。その一助となれるようなビジネスができればいいと考えている。
トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!―週刊東洋経済eビジネス新書No.76/東洋経済新報社

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