経営学としては至ってスタンダードな内容。初めて経営学を勉強する人にとってはいいかもしれないが、既に学んでいる人には物足りない。ただし、全体としてまとまっているので、考えをまとめるのには良かった。
競争戦略は「どの事業に参入するか」と「どのような能力を持つか」によって決まる。
前者はポーターのファイブフォース分析に代表さるもので、事業にはそもそも儲かりやすいものと儲かりにくいものがあり、儲かりやすい事業に参入すべきというものである。短期的に成果が出やすいが、競争優位が崩れると脆い側面を持つ。
後者は、トヨタ式生産方式に代表され、自社を他社と差別化させるために、どのような能力を持つかということである。成果が出るまでに長い時間が必要になるが、簡単には真似できないものである。
この二つの要素を使用して、「どのように長期的な利益を生み出すか」ということが、競争戦略のゴールとなる。競争戦略のストーリーはこのゴールを決め、それを達成するためにやるべき打ち手を行うものである。
例えば、スターバックスは単なるコーヒー屋ではなく、人々にとってほっと一息つける「第三の場所」になることが利益を出すためのゴールとなる。そのために回転より居心地を重視し、素晴らしいバリスタを育て、フランチャイズではなく直営店方式を取るのである。
自分の投資推奨ビジネスにおいては「ストーリー」をいかに分かりやすく、面白く投資家に伝えるかということが重要になる。「どのように長期的な利益を生み出すか」は、大前さんの言うKFS(Key Factors for Success)に似たようなものであろう。これからはストーリーとして企業分析を行うことを意識していきたい。
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business .../東洋経済新報社

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競争戦略は「どの事業に参入するか」と「どのような能力を持つか」によって決まる。
前者はポーターのファイブフォース分析に代表さるもので、事業にはそもそも儲かりやすいものと儲かりにくいものがあり、儲かりやすい事業に参入すべきというものである。短期的に成果が出やすいが、競争優位が崩れると脆い側面を持つ。
後者は、トヨタ式生産方式に代表され、自社を他社と差別化させるために、どのような能力を持つかということである。成果が出るまでに長い時間が必要になるが、簡単には真似できないものである。
この二つの要素を使用して、「どのように長期的な利益を生み出すか」ということが、競争戦略のゴールとなる。競争戦略のストーリーはこのゴールを決め、それを達成するためにやるべき打ち手を行うものである。
例えば、スターバックスは単なるコーヒー屋ではなく、人々にとってほっと一息つける「第三の場所」になることが利益を出すためのゴールとなる。そのために回転より居心地を重視し、素晴らしいバリスタを育て、フランチャイズではなく直営店方式を取るのである。
自分の投資推奨ビジネスにおいては「ストーリー」をいかに分かりやすく、面白く投資家に伝えるかということが重要になる。「どのように長期的な利益を生み出すか」は、大前さんの言うKFS(Key Factors for Success)に似たようなものであろう。これからはストーリーとして企業分析を行うことを意識していきたい。
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