パンがなければケーキを食べればいいじゃない。(マリー・アントワネット)
家計に占めるごはんの消費額がパンのそれに逆転されたということである。食事の洋食化の影響が考えられるが、実態は必ずしもそうではない。グラフに見られるように、パンの消費はそれほど増えてなく、純粋にごはんの消費が減少しているのだ。

このような状況下、ごはんの消費量を増やすにはどうしたらよいか。まずはなぜ消費者がごはんを敬遠し始めたのか考えたい。
まずはその価格が高い。5kg2000円のお米でごはん1杯(0.5合)は約30円、1袋100円のパン1枚(6枚切り)は約16円で2倍近い差がある。これだけ見ると大したことではないが、毎食これだけの差が出るとすると、1月で1,260円、1年で15,120円の差が出る。4人家族だと年間約6万円の差である。
準備も面倒だ。パンがトースターでチンすればいいのに対して、ごはんは毎回研がなければならない。無洗米もあるが、消費量は全体の6%程度(米の需要実績に占める全国無洗米協会認証無洗米消費量の割合※)で頭打ちである。また、無洗米でも洗っているという声をよく耳にする。
※米穀安定供給確保支援機構、全国無洗米協会資料より

さらに、お米は重い。小さいものでも5kgからが普通であり、とてもじゃないが歩いて持ち帰るのはきつい。
ごはんが復権するにはこれらのマイナスを取り除かなければなない。すなわち、価格は安く、準備を楽にして小分けで販売することである。
価格を下げるには一刻も早く減反政策を止め、輸入関税を撤廃することである。人件費の安い海外で日本の米を作り、逆輸入するという方法もある。
無洗米はもっと普及してもいいと思う。食洗機にしてもそうだが、日本の主婦は楽をすることが罪だと感じている人が少なくない。無洗米が普及していないのは、その手軽さを全面に出したせいではないか。無洗米を普及させるには「おいしくて、ついでに楽」というプロモーションを行うべきである。炊飯器に米と水を入れて炊けばいいという形にする。
販売は小分けを普及させる。米はまとめて買うものという常識を覆さなければならない。パンを買う感覚で、1kgずつ、1杯ずつなど小分けにしていつでも買えるようにしたほうがいい。
いろいろ書いてみたが、究極的には「サトウのごはん」のようなものがもっと安くなれば一番いい。そのためにはまずはTPPを受け入れ、農業政策の大転換を行うことが必要である。
以上は大前研一氏が提唱する戦略的自由度(SDN)を使って考えてみた。
サトウのごはん 新潟県産コシヒカリ 5食パック/佐藤食品工業

¥872
Amazon.co.jp
家計に占めるごはんの消費額がパンのそれに逆転されたということである。食事の洋食化の影響が考えられるが、実態は必ずしもそうではない。グラフに見られるように、パンの消費はそれほど増えてなく、純粋にごはんの消費が減少しているのだ。

このような状況下、ごはんの消費量を増やすにはどうしたらよいか。まずはなぜ消費者がごはんを敬遠し始めたのか考えたい。
まずはその価格が高い。5kg2000円のお米でごはん1杯(0.5合)は約30円、1袋100円のパン1枚(6枚切り)は約16円で2倍近い差がある。これだけ見ると大したことではないが、毎食これだけの差が出るとすると、1月で1,260円、1年で15,120円の差が出る。4人家族だと年間約6万円の差である。
準備も面倒だ。パンがトースターでチンすればいいのに対して、ごはんは毎回研がなければならない。無洗米もあるが、消費量は全体の6%程度(米の需要実績に占める全国無洗米協会認証無洗米消費量の割合※)で頭打ちである。また、無洗米でも洗っているという声をよく耳にする。
※米穀安定供給確保支援機構、全国無洗米協会資料より

さらに、お米は重い。小さいものでも5kgからが普通であり、とてもじゃないが歩いて持ち帰るのはきつい。
ごはんが復権するにはこれらのマイナスを取り除かなければなない。すなわち、価格は安く、準備を楽にして小分けで販売することである。
価格を下げるには一刻も早く減反政策を止め、輸入関税を撤廃することである。人件費の安い海外で日本の米を作り、逆輸入するという方法もある。
無洗米はもっと普及してもいいと思う。食洗機にしてもそうだが、日本の主婦は楽をすることが罪だと感じている人が少なくない。無洗米が普及していないのは、その手軽さを全面に出したせいではないか。無洗米を普及させるには「おいしくて、ついでに楽」というプロモーションを行うべきである。炊飯器に米と水を入れて炊けばいいという形にする。
販売は小分けを普及させる。米はまとめて買うものという常識を覆さなければならない。パンを買う感覚で、1kgずつ、1杯ずつなど小分けにしていつでも買えるようにしたほうがいい。
いろいろ書いてみたが、究極的には「サトウのごはん」のようなものがもっと安くなれば一番いい。そのためにはまずはTPPを受け入れ、農業政策の大転換を行うことが必要である。
以上は大前研一氏が提唱する戦略的自由度(SDN)を使って考えてみた。
サトウのごはん 新潟県産コシヒカリ 5食パック/佐藤食品工業

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