文章の書き方が、基本的な考え方から「思い」の伝え方についてわかりやすく書かれていた。以下は自分なりのまとめである。

■根本思想を問いただす

誰かを動かすための「思い」を伝えるには、やはり「根本思想」がないと中身がないものになってしまう。書きたいことが漠然としているなら、書くことを通じて自分の根本思想を探求するとよい。そのためには、物事に対し問題意識を持ち、問いと答えを繰り返すことでより本質に近づける。

■相手に伝えるにはロジカルシンキングが必要

根本思想がしっかりしていても、伝え方が下手だとやはり伝わらない。そこで必要になるのはやはりロジカルシンキングである。「問い」を立てることで論点を明確にし、「答え」を自分なりにまとめる。そして答えをサポートする「論拠」を、データや事実をもとに客観的に説明する。全部できたら、タイトルなどでエッセンスを一言にまとめられて初めて言いたいことが明確になったといえる。「ひとことで言ったら何か?」

■読み手の立場でチェックする

一回文章を書いたら、二歩下がって自分の書いたものを見直す。読み手からみて読みやすいか、興味の湧く問題設定になっているか、言葉の定義は曖昧でないか、重要度の順番に並んでいるか・・・ということをチェックする。完全ということはないので、時間をおいて何度も見なおしてみる。

■相手の心をつかむ問いの立て方を

文章の書き方、物事の考え方については日々いろいろなことを考えるが、エッセンスは「問いの立て方」に集約されると思う。その時の自分の置かれた状況、読み手の立場、社会的な流れによって問いの立て方も変わってくるし、答えも一つではない。ロジックは大事だが、もっと大事なのは相手の心を動かすかどうか。そこに重点を置いた文章を書けるようになりたい。


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