日本で長期投資を推奨する代表者ということで読んでみた。
内容は自分の考えと共通するところが多かった。

澤上氏が最も強調していたのは「推」と「論」。
どのようなことが起こるか「推」理し、「論」理(ロジック)で詰めるというもの。

これは、大前氏の「FAW(Forces at Work)」と「FF(Fast Forward)」に
共通するものがあり、現象を捉えてそれが将来どうなるか予想するというものだ。
自分が目指すところもやはりここであり、そのための力を付けたいと思っている。

これによって表になっていない「未知の情報」を取得し、
他の投資家が気づく前に投資して、景気変動とともに株価が少々した時に売却する。
ニュースや業績により情報が出たら時既に遅しなのだ。

ここまでは自分の考えと共通するのだが、澤上氏は景気循環を重視していて
景気変動に伴い売買を行うが、それが「長期投資」になっているのかどうか、
そして現象の捉え方が統計数値を用いずに肌感覚ばかりなのには若干違和感を覚えた。

しかし、エネルギー問題で事故リスクも考えた原発のコストについて言及するなど、
やはり長期の視点で考えている人はしっかり見ていると思った。

自分も日本に長期投資の慣習を普及させるようなビジネスが出来ればいいな。

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