経験の浅い者が悩むのはある意味当然で

悩むことそのものが「経験」とも言える

しかし、今、経験豊かな

いわゆる「ベテラン」と言われる存在が

密かに悩みを抱えているケースが少なくない

東京都はここ数年の病気休職者の増加を危惧している

想定を上回る休職者、退職者が出て

代替の教員のストックは、あっという間に尽きてしまったという

さらに、教員の成り手不足は深刻で

担任のいない学級というのは

現実問題として珍しいことではなくなってしまった

メンタル不調で病気休職者となった教員のうち

復帰後、再度休職または退職する教員は6割にものぼるという

特に、異動や昇進の2年以内の休職が多いそうだ

コロナ禍を経て、この傾向は

どうしようもなく増えていると実感している

子供たちの変化にどう対処していいかわからなくなっている

今までと、何かが違う

自分の経験が役に立たなくなってしまったのかと

悩み出してしまう

さらに、ベテランの場合

周りの目も気になる

当然うまくやれるでしょう？と期待されてしまうからだ

よく「発達障害の子供が増えてきた」

「不登校が急増している」などと言われることがあるが

現実はむしろ、社会の変化と学校の態勢の間に

大きなギャップがあり、

旧態依然とした学校が

これまでと同じ型にはめようとするせいで

型にはまらない子が明らかになってきただけのことだ

増やしているのは、学校のシステムそのものなのだ

変わらなければならないのは彼らの方ではなく

学校のほうだ

そろそろ我々はそれを謙虚に認めなければならない

結果的にそれこそが

自分たちも、子供たちも

幸せにする鍵なのである

経験者の悩み