日本の若者や子供たちの現状を

国際比較で見てみると

他国の若者や子供たちと比べ

日本の子供たちは

〇自信がない

〇自己肯定感が低い

〇将来に対する明るい希望がもてない

〇目立ちたくない（リーダーになりたくない）

など、ネガティブな様相が顕著である

学校では、コロナ禍を経て

不登校が数倍に増え

若者の自殺者数が爆発的に増えてしまった

子供たちがマスクを外すことすらできなくなってしまっている

どうしてこんなことになってしまったのだろう？

このような状況を、何とかしたいと思い

私は小学校の校長になった

そして6年目の春を迎えた

昨年度から、どうやら定年退職まで

同じ学校で勤務できることが分かって

いよいよ、自分のやるべきことを

すべてをかけてやることを決意した

そして、保護者や教職員に

今、日本の将来のために必要なことを

語り続けてきた

残り最後の2年となり

私は、これまでの全教職経験と自分の人生をかけ

学校の大改革に着手することにした

この改革が正しい方向に向かっているか

そんなことは私にもわからない

ただ、自分なりに

「自ら学び、考え」た結果

正しいと信じ、行動に移すことにした

昨年度から様々な機会を使って

保護者へは、学校改革の方向性について

丁寧に説明を重ねてきた

昨日は、4年ぶりに対面で開催することができた

保護者会全体会で、思いのたけを語った

参加してくれたのは全家庭の1/3強といったところだったが

私の熱弁に、驚きながらも

大方賛同の意を示してくれたと思う

さあ、これで準備は整った

と、言いたいところだが

最大の難関は、実は

身内のほうにある

私の示すビジョンが

教職員の反発を買っている

子供たちの主体性を育成したいと話したところ

「主体性？」

という感じで、腑に落ちないといった表情を浮かべている

学校は今、歴史的な転換点に差し掛かっている

それは、世界の情勢を冷静に判断することのできる

日本の超エリートの人たちが考えていることで

その人たちの考えがもとになり

日本の教育制度が方向づけられている

教員は、盲目的にそれを守ろうとする

従順なところがあるのだが

肝心なポイントが、あまりにも自分たちの経験してきたことと

かけ離れているため、残念ながら

イメージすることができないでいる

私がこんな改革を進めていきたいと話すと

ほとんどの教職員が反発している

一つは、「何を言ってるのかわからない」ということと

「その方向性は正しいのか」という点においてだ

私たちは、謙虚に

これまで明治から脈々と進められてきた指導観を

改めなければならない

これまで、いかに良く教えるか

わかりやすく教えるか

興味関心を引き出すか

日本のまじめな教員は、真摯に指導法の改善に取り組んできた

それは、高い成果を上げ

国際的にみて

非常に高い評価を得ている

しかし、いくら教員が頑張っても

限界があることは、誰しもわかっていた

ロバを水際まで引っ張っていくことはできても

水を飲ませることはできない

令和の世になって

ようやく、みんなに理解され始めたのは

結局、やらされているだけではだめなのだ

子供が自分から、主体的に学ぼうとしない限り

これまで以上の成果を得ることは難しい

主体性の育成は

教員が、これまでの「親切で、丁寧な」指導を捨てるところから始まる

教職員が一番反発しているのは

この部分だ

結局、教員は

何となく、限界を感じてはいるものの

かと言って、どうすればいいのかがわからないから

自分の積み上げてきたものを手放すことができない

子供の可能性を信じていないから

自分が何とかしなければ、という発想から

逃れられない

自分の知らないことに対する「恐れ」というのは

かなり手ごわいものだ

未知のものへの恐れを受け入れて

心を開くことが求められている

そして、それを助けることが

今の私に課せられた使命なのである

つらい

苦しい

しかし、日本の将来のために

私はあきらめてはいけない

愛すべき子どもたちのために

そして、私たちの子孫の繁栄のために