ウィーン在住30年のオペラ座の愉快人“堀いくよ”の面白オペラ座裏話

ウィーン在住30年のオペラ座の愉快人“堀いくよ”の面白オペラ座裏話

ウィーン在住のオペラ歌手、堀いくよです。元は漫画家を目指していました!そして、本名です。現地の面白い話や、歌について綴っています‼

子どもの頃からSF漫画が大好き。大学の漫画サークルを立ち上げ大学4年生の時にはアシスタントも決まり、出版社も決まっていました。が翌日、本屋に行くと“音楽之友”が…。表紙はなんとホセ・カレーラス!しかも来日というお知らせが!「こーんなイケメンが来るなら是非見に行かなくちゃ‼」とすぐにチケットを購入。そして初めてオペラを見たのでした。その後オペラが忘れられず結局本場でオペラ歌手になってしまいました!そんな堀いくよの日々を綴ったblogです❗


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ところでウイーン国立歌劇場の衣装はすべて

 

 

自前ではなく、劇場側で用意したものだ。

 

 

 

衣装だけではなく、かつら・靴・靴下・帽子etc.

 

 

なども、その演目に合わせてセットで用意されている。

 

 

 

 

だから歌劇場の中には、デザイン・裁縫・靴などの

 

専門の人が常に働いている。

 

 

 

コーラスの衣装に関しては、

 

わたしが勤めはじめた頃はまだ

 

特定の個人用とはなってなくて、

 

 

似たようなサイズの人で

 

持ちまわって使っていた。

 

 

 

 

ある日控室に行って、

 

わたしの名札のついた衣装を取ってみると、

 

 

(わたしはかなりぽっちゃりですが)

 

 

 

 

 

何んとも小さく細めのサイズのものだった。

 

 

 

「???」 ショック

 

 

わたしが首をかしげていると、

 

 

 

部屋の中にもう1人、首をかしげて

 

悩んでいるコーラス員がいた。

 

 

 

ハンさんという小柄な韓国人の女性で、

 

彼女の名札のついた衣装は彼女には

 

 

えら~~く

 

 

 

 

 

大きいものだった。

 

 

 

お互いにはっと顔を見合わせて、 キョロキョロ  びっくり 

 

 

 

 

 

互いの衣装を交換したのだった。

 

 

名札担当の人が「Han」と「Hori」を

 

読み違えたのだと思う。

 

 

 

 

 

 

しかし何年か後には、

 

衣装にはっきりとコーラス員の名前が

 

縫い付けられるようになった。

 

 

 

 

またそれまでの古い衣装から新しい衣装に

 

 

つくり直そうということになった。

 

 

 

それで衣装係の人たちが

 

個別にコーラス員を部屋に呼び入れて

 

 

新たに採寸していたのだが、

 

 

 

わたしは何故だか、その日程を知らず、

 

採寸に行かなかった。

 

 

 

 

 

すると衣装係の人たちは部屋を出、

 

歌劇場の建物内で

 

 

 

まだ採寸の済んでいない団員を見つけては、

 

その場で採寸していた。

 

 

 

 

 

 

わたしはたまたま社員食堂で食事をしていた時、

 

衣装係の女性が二人突然現れ、

 

 

 

いきなり採寸し始めた。

 

 

 

それも大声で

 

 

「バスト××cm!

 

ウエスト○○cm!

 

ヒップ△△cm!」 

 

 

 

と出番待ちの人でごったがえす

 

 

食堂の中でどうどう読みあげ始めた。ガーン

 

 

 

 

しかも助手が

 

 

 

「バスト××cm!

 

ウエスト○○cm!

 

ヒップ△△cm!」 

 

 

といちいち

 

大声で繰り返すもんだから、

 

 

 

その辺にいた

 

 

親父たちはみんな笑っていた。

 

笑い泣き 爆  笑 ウシシ 爆笑

 

 

 

 

 

私のスリーサイズが

 

 

 

あんなに大勢の前で

 

 

 

しかも大声で

 

 

公表されてしまうなんて

 

 

 

プライバシーの侵害だー! ムキー