広島の前田智徳外野手(42)が
3日、引退試合となった中日最終戦(マツダ)の八回に代打で出場し、投ゴロだった
九回には右翼で5年ぶりの守備に就いた。
さいごまで“らしさ”をみせた。
八回二死無走者、無数のフラッシュと大歓声を
「しっかりと聞こえた。こんなに声援をもらえてありがたい」と受け止めていた
3球目の速球をフルスイングしたが、投手の小熊に好捕された。
「あんなもの。こつこつと段階を踏んでいかないと。練習不足」と言うものの
基本に忠実な中堅返しだった。
九回には2008年7月以来、本拠地では初めての守備に右翼手として就いた。
アキレスけん断裂などたび重なる故障に見舞われた脚で懸命に打球を追った。
攻守に原点回帰したようなプレーを披露。
試合後のセレモニーでは「故障だらけの野球人生だった。
この広島で、カープでいちずに野球ができたことを誇りに思う。
これから強いカープとなり、未来が明るいことを願って引退する」とあいさつし拍手喝采を浴びた
