1月末、母から携帯に国際電話がかかってきて
父が急逝したことを告げられた。
 
何がなんだかわからないまま勤務先から家に帰って
一番早く帰れる飛行機を予約した。
 
父は病院ではないところで亡くなったので
検死やらなんやらで私が飛行機に乗る前は葬儀の日程も決まっていなく
夫には詳細が決まってから後のフライトで来るようにお願いした。
 
その時は悲しいって言うよりも混乱の方がどちらかと言えば強く
飛行機を待っている間なんかは思い出してはこっそり泣いていたけれど
別にフライト中は食事もとったし
自分が思っていたより全然取り乱さなかった。
どちらかと言えば多分、一人旅風の人だったと思う。
 
隣の席に座った日本人の母娘連れの方がとてもいい方たちで
なんとなく気が紛れて、本当に良かった。
 
成田まであともう少しというところで
隣のお母さんが、「あれ富士山よね~っ」て気さくに私に話しかけてきてくれて
もうすぐ父のいない日本に帰るのかと思ったら
急に泣けてきて、着陸まで一人ですすり泣いてしまった。
 
隣のお母さんは何も言わなかったけど
やっぱり気づいていたわけで
降りる際に「何があったのかわからないけど、お元気でねっ」て
私の腕をつかんで言ってくれた。
 
私もせっかく楽しい海外旅行の帰りに水を差すのも悪くて
父が昨日亡くなって今帰ってきたとは言えなかった。
 
到着した時に父の遺体は既に葬儀社へ引き渡されていて
直ぐに父に会うことは出来なかった。
 
いつか、この日が来るとはわかっていたけれど
それは本当に思いがけず
8月に帰省した時に父にひどい言葉を投げかけた私は
ずっと後悔を背負って生きていくことになった。
ごめんね、お父さん。今更こんなこと言っても遅いけど。
 
海外に嫁ぐということは
親の死に目には会えないと覚悟はしていたけれど
それもまた、私はなんて親不孝で自分勝手なんだろうと思って涙が出てくる。
 
葬儀後も毎日とても忙しくて
ブログには書けないようなことも本当に色々あって
妊活中だけど、今周期はストレス一杯で
どうせ子供なんて出来ないだろうと思ったから
気を紛らわすのに沢山煙草も吸ったし、お酒も毎日沢山飲んだ。
 
今日なんとなく妊娠検査薬を試したら
陽性が出た。
お父さんが私のお腹の中に戻ってきてくれたのかなって思った。
 
計算すると今4週と2日目で、病院へもまだ行ってないし
もちろん胎嚢も確認できていないので
このまま流れてしまうかもしれないし、 (前に病院で、妊娠を継続するのが難しいって言われたことがある)
本来であれば、まだとても人に言う時期ではないので
ブログに書くことも躊躇したけれど
父がくれた奇跡を信じたい。
 
お父さん、さみしいよ。
ごめんね、素直に謝ることすらできなかった。