そもそもは、心理療法は

ある種のスピ系のように

願望実現を目的としたものでは

ないと言えます。

 

魔法のように「かならず叶うよ!」

と言っているセラピストがいたら、

多分ちゃんとしたトレーニングを

受けた人ではないと思います。

 

ですが願望、願い、欲望、夢

といったものはまさしく

心理療法(特に精神分析的

アプローチ)が扱うもの。

 

口にしたり、取り組んではいけない

とは言いませんし、

もし真摯な願望や欲望があれば、

セラピストとしてはできるだけ

叶うように応援してあげたい、

と思うのが道理でしょう。

 

心理療法には「社会や環境に適応する

のを促す」という側面はありますが、

同時に「幸せになることを助ける」

という側面もあります。

 

あまりに荒唐無稽だったり

「距離が遠い」願望だったり、

どうかな、とは思いますし、

人に害を及ぼすようなものは

もちろんNGですが、

遠いと思うか近いと思うか、

実現可能かどうかも人によって

判断が違います。

 

セラピストの社会経験など

臨床以外での経験はこういうところで

生きてくるのかな~と思います。

 

あまりに「世間知らず」な人だと、

ふつうにできることでも

できないと判断しかねません。

 

このようなことを総合的に

考え、かつクライアントさんたちの

歩んでいる道、私自身が心理療法に

携わってきた経験も考慮すると、

心理療法というのは

「願望が叶うように地道にステップを

クリアすることを助けてくれる」

ようなものだとは

言うことができるかと思います。