「回想」や「昔話」、「思い出話」などと言うと、
ネガティブな印象を抱く方も
少なくありません。
「過去のことにこだわっても・・・」
「過去の体験は変えられない」
等々が理由でしょう。
また、ネガティブな体験を
思い出して、またネガティブな気持ちを
味わうことを嫌がる人も
少なくありません。
が、回想、思い出すことは
心のエネルギー(心的エネルギー)
の循環です。
まさしく「力動」と呼ばれる部分です。
特に誰にも話したことがないような
昔の重要な体験を引っ張り出すことは、
深海魚を釣り上げることにも
似ているかもしれません。
別のアナロジーで言えば、
放りっぱなしにしていた
クローゼットや倉庫のなかから
忘れていた、大切なものを見つける、
というのにも似ています。
(実際、クローゼット、荷物など
夢に現れることがあります。)
カウンセリングや心理療法に
役割の一つも、独力では
なかなか扱いづらい過去の
ネガティブな体験や気持ちを
扱いやすくなる、というところにも
あるのだと思います。