以前に「割の合う仕事ってなんじゃ?」みたいな記事を書きましたが、
ふと自分自身の昔を思い出しので改めて書いてみます。
美容師を目指して16年前、岡山から出てきました。
高卒で未経験。 いわゆる見習いで横浜の某美容室に就職しました。
当時の初任給、¥106,125ナリ。
時代はマクドナルドのバイトの時給が大学生で¥650くらいだったかな?
拘束時間は長く、休憩もままならない毎日。
休日でも先輩の撮影の手伝いや、レッスンのモデルハント諸々....
ある日、仕事の終わった後に母と電話で話をしている時に軽くグチってました。
私「こんなに毎日長時間拘束されてホンマ美容師って割に
合わんわ....」
正直そう思ってました。
つい母親に甘えて出た言葉だったんでしょう。
その言葉に対して母親から出た言葉は、
母「あんた、何言いよるん?
世の中何で何かを習おうと思ったらお金がかかるんよ。
あんたがこれから一生使って生活出来る技術をタダで教えてもらって、
さらにお給料まで貰っとるんよ。 贅沢言うちゃぁイケンよ!」
18才の私には衝撃的な言葉でした。
正直、「大変やね~。 ひどいね~。」と共感してもらえると思ってのグチでした。
真逆でした。
「そうやな。 スポーツクラブ行っても、塾に通っても月謝ってかかるんだよな。
自分の技術を上げる為にお店(会社)が場所や情報をタダで提供してくれて
んのか。」
当たり前すぎて普通なら気付かなかった事を母の一言で知りました。
そうやって考えたら「¥106,125」ってそれだけですごい金額なんだな。
経営者になった今、改めてその意味を実感します。
その立場にならないと理解出来ない世界があるのは事実です。
でも、知らないからこそ理解しようとする姿勢があるか、ないかは将来的に
大きな差になるんでしょうね。