本屋さんで長期間大々的に宣伝しているので、学生の頃に指輪物語、ハリーポッターシリーズ、ナルニア国物語を読んで、ファイナルファンタジーや幻想水滸伝などのRPGにどっぷりハマっていた私はどうにも気になってようやく読みはじめました。
土日かけて第一巻を読み終えました。
あらすじは面白かったですが、キャラクターがちょっと全体的に幼い印象でした。
トリスタンは寡黙で闇を抱えたキャラなのかと思いましたが、読み終えた印象は人見知りな高校生、デレ化すると人懐っこい忠犬で少女漫画の恋人役みたいな印象。
ヘクトルもいいお父さんというよりはシスコンなお兄さん的な言動が多いように思いました。
リリスも最初の印象悪かったけど打ち解けたら突然百合?って思うくらい距離感近い感じに。逆にプリムラははじめおっとり優しいキャラでしたが。。。
全員ギャップが凄すぎてむしろわかりやすい。
大河物とか軍記物は白黒はっきりしない、仲間なの?敵なの?裏切るの?みたいなグレーがどっちに転ぶのかを楽しむ物だと思っているので、私的にはレーエンデ国物語はもうちょっとライトな小説だと思っています。
良し悪しというよりは好みの問題だと思います。情景描写より会話で表現する割合が多いので舞台とかアニメに近い作品という印象。
会話で心情を表現することが多いのでトリスタンは全く寡黙な印象がないし、ヘクトルも父の背中がどうこうというよりは気のいい兄貴分。
リリスとの確執もそういうのがある、という短い説明で終わって仲良くなってからはベタベタな感じに一変するし、ユリアのことは手放しで賞賛するし思ってたより単純な女の子。
というか、みんながユリア大好きって展開は乙女ゲームの主人公みたいだなーと。
最近東野圭吾作品をまとめて読んでいたので、作風が全く違って面食らっているだけで、違うタイミングで読んでいたらもっと楽しめたかもしれません。
(少なくとも中高生の頃に読んでいたら面白かったと思います。)
私は会話のノリが軽すぎるのはちょっと苦手ですが、500ページ弱を2日で読み終えられたのは読みやすい文体だったおかげです。
おそらくそういう細かい人間関係のグラデーションを書いていたらユリア編だけでお腹いっぱいになってしまうから、それよりもテンポを重視した結果、今回のライトタッチな作品になったんでしょう。