ホンダのⅹL250sに、30年間乗った。

最近の250㏄バイクより

一回り大きい。

 

前輪が大きいせいか、多少癖があるが

何でも乗り越えることが出来る。

 

 

故障はほとんどない。
と言っても、山へ行くので、

折れたレバーやサイドミラー、

古くなったバッテリー、タイヤ、チューブは

何度も交換している。

 

ピストンの音も大きくなったが、

オイル交換でごまかして大丈夫。

チェーンも、

走りに出る前にオイルかグリスをちょっとつけるだけで、

1度も交換したことがない。

 

マフラーの音がもともと大きいバイクなので、

自作のマフラーを付け足して、

静かな田舎道や山道で、人や動物に迷惑をかけないようにしている。

 

車体は黄色っぽく塗ったりしたが、今は黒くした。

 

 

ちょっと走りに出たとき撮ったこの写真の、

堤防の向こうは瀬戸内海である。

 

このヘルメットも古い。
フルフェイスはまわりが見渡せないので、今も使わない。
しかし、先日、

バイク屋でかぶってみたヘルメットの軽いこと!

この古いヘルメットが急に重く感じられて、

それを買って、

これは予備のヘルメットになった。

 

この日の所持品は、

ヤッケ兼雨具上下、多少の工具、パンク修理剤、

夜間にヘッドランプが消えたとき縛り付けて使うための懐中電灯、

ロープ、茶。

メガネは100円市の軽度の老眼鏡で

プラスチックフレームの、

走っていて風がはいらないものを使っている。

 

先の道路を走っていたら、

路肩に小型バイクが止まっていたことがある。

 

聞いてみると、

エンジンが動かないと言う。
古いホンダの125ccである。

いいバイクだ。

 

いろいろいじってみたようで、

ガソリンタンクのストレーナーのキャップをはずし、

道路わきのコンクリートのふたの隙間に落として途方にくれている。

 

 

そばに棒きれがあり、

これで取ろうと思っていたらしいが、

こんなものでは絶対取れない。

 

 

コンクリートの

ふたの隙間は取っ手になっている。

 

ふたの上でどんどんと跳んで

ぐらぐらさせたら

簡単に持ち上げることができた。

あった!

 

それを装着してコックを開けて

ガソリンをキャブレターに送ってから、キックしてみた。
かかるではないか。

ただし、ぶすぶす言っている。

古いバイク特有の、

どこかが詰まっていて流通が悪くて、吹けない。
そこで、アクセルを全開にして、

エンジンを吹かして、つまりを飛ばす。
やがて、

最高点まで吹き始めた、

これでいい。

「そんなにエンジンをかけてもだいじょうぶなのですか・・はじめて知った。」

と彼が言った。
そう、

ぐずるバイクは

無理に言うことをきかせなければならない。

 

驚いたことに

彼は風防もなしでゴーグルやめがねを持たず、

裸眼で走っていた。

「ホコリで目を傷つけるよ。」

と、持っていた予備のサングラスを渡してやった。

 

「でもどうやって返せばいいのですか。」

と心配している。
「あげるよ。それ100円だから。」

 

以前、

ハードな山道でサングラスを落として壊し、

困ったことがあるので、必ず予備を持っているのだ。

山道を越えてこのような村に降りて来る。道なき山は行かないが、この向こうの山くらいなら、道がある。幅が1メートルほどしかない道でも、何とか行ける。ただ、坂本龍馬脱藩の道はひどかった。途中、崖のような道になって、私のバイクでは無理だった。

 

ニュースによると、バイクは健康にいいらしい。

振動が体を若くしてくれるとか。

下手すると怪我をするから、その緊張感も良いのかも知れない。

確かに、

バイクに乗る人は、

おじいちゃんでも、若々しい。

 

<今の運勢>

「巽為風(そんいふう)」。風の卦である。風のようにどこにも行ける。気後れするような人の心も入り込むことができる。今のうちに情報をいっぱい得ておこう。ふらふらするときがあっても良い。そのうちちゃんとした場所に留まることになる。