福沢諭吉が

自伝の中で書いている。

 

 

咸臨丸でアメリカに向けて

出航する前日に、

諭吉たちは、飲み屋で酒を飲んだ。

 

 

女郎の汚い茶碗で飲んだ、

と書いている。

当時はいかに日本が貧しかったか、

茶碗さえないのだ。

 

浦賀で造られている現代の酒。

 

その茶碗を盗んだ、と書いてあったような気がする。

酒好きの諭吉は

咸臨丸に酒を持ち込んで

航海中に飲むことを思いついたのだ。

 

太平洋横断を成し遂げた咸臨丸だが、

その道中は、ずっと海が荒れた。

 

ほぼ全員が船酔いになって

艦長の勝海舟などは、

部屋から一歩も出なかったらしい。

 

 

ところが諭吉だけは違った。

同乗していたアメリカ人を相手に

ずっと酒を飲んでいた。

 

諭吉だけは、

楽しい航海をしたようだ。

 

観光バスの運転手に教わった通り、

酒に酔うと、

乗り物酔いをしないことを

諭吉が証明していた。

 

<今の運勢>

「蹇(けん)」。やり方に問題がある。困難に取り囲まれているときには違う発想を持たなければならない。今は進めないかも知れない。しばらくようすを見て幸運が回ってくる時を待っても良い。