言いにくいのだけれど・・

 

以前はなかったのに、

最近、

胴体のいちばん下の

皮膚の上に、

乾いたおできのようなものが指に触れる。

 

大きさは小指の先の三分の一くらい。

 

鏡を

畳の上に置いて観察すると、

濃茶色である。

 

そこで、

ガンだったらいけないと思い立って、

皮膚科の医院に行った。

 

手術台はこのように膝を立てる式になっていた。部屋はもっとコンパクト。

 

医者は、見るなり

「取りましょう」、と言った。

 

二人ほど、先に手術する人がいたので、

いったん外に出て、

近くのコンビニでコーヒーを買って、

時間をつぶした。

家内にも、遅くなる、と電話しておいた。

この右の方。これに、砂糖は2つ、ミルクは1つ、ストローを差して渡してくれた、

 

手術台に仰向けになって、

大股を開き、

看護婦さんに、

「大(おお)先生はどうしておられるのか」、

などと話し掛けながら、

やがて、若先生に

おできを取ってもらった。

 

「(ガンの)検査に出しましょうか」

と言われたので、「ぜひ」、と答えた。

 

今日は風呂に入れない。

明日、もう一度行って、抜糸は一週間後だそうだ。

そのときに、

ガンかどうかもわかるはずだ。

 

かつて、手首にあったホクロを

メラノーマが怖いので、

自分で、やいと(灸)をすえてきれいに取ったことがある。

 

このモグサは大きすぎる。跡がつかないように、ふつうはこの五分の一くらいでよい。しかし、いぼやホクロはそれに合わせる。今頃は需要がないが、親戚の医者のお母さんの慢性肝臓病を治してあげたこともある。

 

だから、自分でまた、やいとで取れるかも、

と思ったが、医者に行くという王道を選んで、良かった。

 

「大先生は、4年前に亡くなられました」、

と看護婦さんは答えてくれた。

いい先生だったのに、ショックだった。

 

肺ガンだったとか。

若いときに煙草を吸っていて、

最近はやめておられたのに、肺ガンになってしまったらしい。

 

他のガンと違って、

原発性の肺ガンや膵臓ガンは治りにくい。

残念である。

 

<今の運勢>

「蠱(こ)」。まさに私のことを占ったような卦。腐ってウジがわいたような箇所を切り取りなさいという卦である。病巣だけでなくいらない物は思い切って捨て、跡形もなく洗ってしまうのが良い。